「自分が辞めたいと思うのが甘えじゃないのか?」
「介護職に向いていないんじゃないのかな?」
このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
結論からいいますと、介護職を辞めたいと思うのは「自分の甘え」とはいえません。
というのも、辞めたい原因は改善できるものとできないものがあるため、対処法を誤ると体調を崩してしまう恐れがあるからです。
この記事では、介護職を辞めたい理由や対処法などについて紹介します。介護職を辞めたいと悩んでいる方は、最後まで読んでみてください。
介護職を辞めたいのは、必ずしも「甘え」とはいえない
介護職を辞めたい人のなかには、「自分が甘えてるだけなのではないか」と自分を責めてしまう人もいると思いますが、必ずしも「甘え」とはいえません。
具体的に介護職を辞めたい原因は、以下の2つが考えられます。
- 改善できる原因:自分の介護技術が足りない、苦手な利用者がいる
- 改善できない原因:上司からのパワハラが続く、休みが取れない
前者の場合は改善することで仕事も楽しくなりますが、後者の場合は改善は難しいでしょう。続けることでストレスがたまり体調を崩す恐れがあるため、辞めることをおすすめします。
まずは、自分が辞めたいと思う原因を考えることから始めてみましょう。
次の章で、介護職を辞めるよくある5つの理由を紹介するので参考にしてください。
介護職を辞めるよくある5つの理由
介護職を辞めるよくある理由は、以下の5つです。
- 体力的にきつい
- 給料が低い
- 労働環境が悪い
- 人間関係が悪い
- そもそも向いていないと感じる
体力的にきつい
介護職の仕事は利用者の身体を支えるなどの力仕事も多く、肩や腰を痛めてしまうこともあるでしょう。また夜勤ばかりの不規則なシフトを組まれることもあり、生活リズムを整えにくいため、体力的にきつい仕事といえます。
とくに腰に負担がかかる仕事が多いため、ヘルニアやぎっくり腰になる可能性もあります。そのため、腰痛などを慢性的に抱えている人も多く、体力的な限界から辞めてしまう人も少なくありません。
給料が低い
介護職は重労働のわりに給料が低いと感じる人も多くいます。
やりがいだけで仕事を続けることは難しく、待遇とのバランスに嫌気がさし辞めたいと感じてしまうことが多いです。具体的には、「労働時間の割に給料が低い」「仕事のハードさや責任の重さのわりに給料が見合わない」と不満を持つ人も少なくありません。
マイナビ転職の「統計調査結果」によると介護職の平均年収は363.1万円、全産業の平均年収459.8万円に対して給与水準が低い傾向にあります。(2020年現在)
国も介護業界の深刻な人手不足を深刻な問題ととらえ、介護士の待遇改善に向け積極的な姿勢を見せていますが、いまだ不十分であるのが現状です。
労働環境が悪い
介護施設や事業所の労働条件や労働環境が悪いと、辞めたいと考えてしまう人も多いです。
介護業界では慢性的な人手不足のため、休みがとれなかったり労働時間が長すぎたりする職場もあります。さらにロッカーや更衣室に十分なスペースが無く、着替えすら満足にできない職場もあるでしょう。
このように劣悪な労働環境の職場にいると、ストレスがたまり辞めてしまう人も多くなるといえます。
人間関係が悪い
介護職は利用者やチームメンバーなど、人と関わる機会が他の職場よりも多くなる傾向にあり、人間関係が悪くなると悪影響を及ぼしてしまう恐れがあります。
具体的に悪影響を及ぼす要因は、以下の通りです。
- 理不尽な要求ばかりする利用者
- パワハラ上司やお局様
- 雑談が全くなく、風通しが悪い環境
その結果、さまざまな人間関係の悩みに耐え切れず辞めてしまう人も少なくありません。さらに職場の方間関係が悪化すると、うつ病や適応障害などで体調を崩す可能性もあるため、体調を崩す前に辞めることをおすすめします。
内部リンク:「介護職員はレベルが低い?自分がならないための5つの対処法も紹介」
そもそも向いていないと感じる
介護職の実務に携わったうえで、そもそも自分には介護職が向いていないと感じるケースです。新人職員に多い理由で、利用者やスタッフに気を遣いすぎたり、何をやっても怒られたりすることで、モチベーションが下がってしまいます。このように感じてしまうと、モチベーションも復活しづらくなるでしょう。
また、潔癖症や体力がない人なども向いていないと感じる場面が多いといえます。
介護職を辞めたいと思ったときにできる7つの対処法
介護職を辞めたいと思ったときにできる対処法は、以下の7つです。
- 原因を紙に書き出す
- 身近な人の意見を聞く
- 体力をつける
- 休日は好きなことをする
- 資格を取得する
- 異動できないか相談する
- 転職活動をする
原因を紙に書き出す
介護職を辞めたいと思っている人は、前章の5つの理由をヒントに「なぜ辞めたいと思うのか」を紙に書き出してみましょう。
原因を明確化することで、自分のおかれている状況や悩みが分かりやすくなります。
そのうえで解決方法や対策を考え、本当に辞めるべきかどうか検討するのがいいでしょう。
身近な人の意見を聞く
介護職を辞めたいときは、友人や職場の仲の良い同僚、先輩など、信頼できる身近な人の意見も聞きましょう。まわりに相談することで、客観的な目線でアドバイスをもらえたりすることもあります。
たとえば自分が悪いと思っていても、他の方から見たらパワハラだったというケースもあるので、信頼できる人から意見をもらうことは重要です。
ただし、相談する人は慎重に選びましょう。とくに「1つの職場に勤めるのが当たり前」という価値観を持つ親に相談すると、かえってこじれてしまう恐れがあります。
体力をつける
介護職は力仕事が多いからこそ、事前に体力づくりをしておくことで、体力不足を感じにくくなります。
体力づくりはスポーツやジム通いなど無理のない範囲で行いましょう。体力をつけると仕事を楽にこなせるようになるはずです。
休日は好きなことをする
休日はショッピングや趣味に没頭したり、休日は好きなことで気分転換してみましょう。
疲れていると、どうしてもネガティブになりがちです。好きなことをして心身をリフレッシュさせることで、辞めたいと思っていた感情が薄まるかもしれません。
資格を取得する
介護職では、実務経験を積むことで資格を取得することができます。資格を取得していないと就けない仕事もあるため、資格取得を目指すのもいいでしょう。特に新人介護士の場合、スキルや技術を磨くことで仕事が楽しくなることがあります。
介護士として資格取得を目指すなら「介護福祉士」がおすすめです。介護職の唯一の国家資格で、取得することでキャリアの幅も大きく変わります。年収アップや転職のしやすさ、できる仕事の幅も広がるでしょう。
内部リンク:「介護職員はレベルが低い?自分がならないための5つの対処法も紹介」
異動できないか相談する
上司からのパワハラやチームメンバーの嫌がらせが原因の場合、その上司や運営元法人の相談窓口、施設長に異動できないか相談することから始めましょう。同じ施設でも環境が変わると、働きやすくなるケースもあります。
とはいえ、必ずしも相談を聞き入れてもらえるとは限りません。その場合は転職活動を視野に入れ行動しましょう。
転職活動をする
現職に我慢できない状況が続くようであれば、転職活動をするのがおすすめです。
- 異動希望を聞き入れてもらえない
- 「夜眠れない」など体調を崩しそう
- 介護の仕事が向いていないと感じた
このような状態で働き続けて体調を崩すほうが、人生においてマイナスになります。そのため転職活動では、このような不満に感じていることを改善できる職場を探す必要があるといえるでしょう。とはいえ何も考えずに転職先を決めてしまうと、ミスマッチを起こすリスクが高いため、注意が必要です。
次の章で、おすすめする転職サイトを紹介するので参考にしてください。
介護職を辞めたいと思ったときにおすすめしたい転職サイト
介護職を辞めたいと思ったときにおすすめしたい転職サイトを以下のようにまとめたので、それぞれの特徴を紹介していきます。
- 同じ介護職に転職したい場合
- 介護職以外に転職したい場合
同じ介護職に転職したい場合
同じ介護職を目指すなら「サポート付き転職サイト」がおすすめです。アドバイザーからのサポートを受けることで、自力で活動するより成功率がアップするからです。
具体的には、以下のようなサポートを受けられます。
- キャリアカウンセリング
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接のアドバイスや面接対策
- 面接のセッティング
- 給与などの条件面の交渉
希望条件を事前に登録するだけで、アドバイザーがあなたに合う転職先を紹介してくれます。また、履歴書、職務経歴書などの添削や面接のアドバイスのサポートがあるので、自己アピールが苦手な人も安心です。
数ある転職サイトのなかでも、同じ介護職に転職したいおすすめのサイトを以下の表にまとめました。
転職サイト | 特 徴 |
介護ワーカー | ・トップクラスの求人情報を掲載。 ・全国各地に36カ所の拠点。 ・面接同行の手厚いサポートなど。 |
かいご畑 | ・約93,000件の求人情報を掲載。 ・地方求人も豊富で、非公開求人も保有。 ・「介護職員初任者研修」などの資格講座を無料で受講。 |
マイナビ介護職 | ・マイナビが運営する介護業界に特化した求人サイト。 ・定期的に出張相談会も実施、地方でも面談サポート。 ・多種多様なキーワード検索も可能。 |
どの転職サイトも、登録やサービス利用は無料です。ぜひご活用ください。
介護職以外に転職したい場合
異業種への転職を目指すなら「転職エージェント」がおすすめです。介護転職の「サポート付き転職サイト」と似たサービスを受けられるうえに、希望する職種でアピールできる介護職で培った強みを、アドバイザーのサポートと共に一緒に整理してくれます。
数ある転職サイトのなかでも、以下のいずれかに登録していれば大きく外れることはありません。
転職サイト | 特 徴 |
リクルートエージェント | ・利用者の60%が年収アップの実績。 ・面談の日程調整がしやすく、土日も対応。 ・非公開求人を大量に保有。 |
doda | ・幅広い業界の求人情報を扱う業界大手の転職エージェント。 ・キャリアサポート受けながらの書類作成。 ・面談のフォローなども手厚くサポート。 |
マイナビエージェント | ・20代に信頼されている転職エージェント。 ・2023年オリコン満足度ランキング1位を獲得。 ・職場の雰囲気などの情報も知ることができる。 |
どの転職サイトも、登録やサービス利用は無料です。ぜひご活用ください。
まとめ
この記事では、介護職を辞めたいよくある理由や対処法などを紹介しました。
介護職を辞めたいと思うときは、改善できる原因と改善できない原因があるので、原因から考え対処しましょう。
ただし、労働環境や人間関係が悪いところで働き続ければ、体調を崩してしまい人生においてマイナスにもなります。
転職におすすめサイトも紹介していますので、この記事が介護職を辞めようと悩んでいる人にとって、少しでもお役に立てれば嬉しいです。