「介護の仕事のやりがいってなに?」
「働く魅力を知りたい」
「夜勤があって大変」「気力や体力が必要な仕事」とマイナスなイメージを抱く人も多い介護の仕事ですが、実はそれ以上にやりがいを感じる仕事でもあります。
この記事で詳しく紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
介護の仕事でやりがいを感じる7つのとき
公益財団法人介護労働安定センターが実施した、現在介護の仕事をしている人満足度調査によると、介護の仕事を「やりがいのある仕事」だと思っている人は多くいるといえます。
回答労働者数 | 満足 | やや満足 | 普通 | やや不満足 | 不満足 | 無回答 | |
仕事の内容・やりがい | 19,925 | 17.8% | 35.8% | 36.7% | 5.2% | 2.1% | 2.4% |
同調査でいまの仕事や職場に対する考え方を聞いた結果「仕事が楽しい」「キャリアアップの機会がある」などの声も聞かれました。
実際に介護の仕事をしていてやりがいを感じる7つのときについて、この章で紹介します。
- 感謝してもらえる
- 利用者が目標を達成し、喜んでもらえる
- 社会貢献を実感できる
- チームで結果を出す達成感がある
- キャリアアップしやすい
- 年齢関係なく活躍できる
- 家族の介護で役に立つ
感謝してもらえる
介護の仕事をしているなかでやりがいを感じる瞬間は、利用者や家族から「ありがとう」と感謝の言葉をもらったときです。
仕事をしているなかで、感謝の言葉を直接もらえるのは当たり前のことではありません。
介護士にとって些細なことであっても、自分の行動に対して感謝の言葉をもらえるのは素直に嬉しいものです。
利用者が目標を達成し、喜んでもらえる
介護の仕事は利用者が自立した生活を送れるようサポートする仕事のため、利用者が目標を達成し、喜んでもらえることがやりがいにつながります。
- 日常生活の動作ができるようになった
- 社会復帰ができるようになった
このような目に見える目標が達成できたとき、利用者の喜びは計り知れません。
介護士自身もサポートが利用者の目標達成につながったことに、大きな喜びを感じるでしょう。
社会貢献を実感できる
介護の仕事のやりがいは、社会貢献を実感できることです。
日本は現在、65歳以上の高齢者の割合が人口の21%を超える「超高齢社会」になっており、医療や介護、年金といった社会保障給付費が増加し続けている問題を抱えています。
介護の仕事で要介護者の自立支援を行うことは、利用者やその家族の助けになることはもちろん、社会保障費の抑制に貢献することにつながるでしょう。
チームで結果を出す達成感がある
介護の仕事をしていると、チームで結果を出す達成感を得られます。
これは、介護の仕事が「多職種連携」により、1人でなくチームで利用者をケアする特性があるためです。
他の職種と連携し、自分の役割を果たせたときに得られる喜びは大きなものです。自身のサポートにより利用者が喜んでくれれば、「介護の仕事はすばらしい」と感じられるでしょう。
キャリアアップしやすい
介護の仕事は一般企業と比べてキャリアアップしやすいことがやりがいの1つです。
未経験からでも介護の仕事に携わることができますが、資格を取得することで利用者の身体に直接触れる身体介護ができるようになるなど、仕事の幅が広がります。
特に介護福祉士の資格を持っていれば、施設の介護長や責任者を目指したり、サービス提供責任者、ケアマネジャーをめざしたり、多方面での活躍が期待できます。
介護福祉士の仕事内容や資格を取得するメリットは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
年齢関係なく活躍できる
介護職には以下のような特徴があるため、体力が続く限り何歳でも活躍できる仕事です。
- 需要が高い
- 多様な働き方ができる
- 未経験からチャレンジしやすい
- 幅広い年齢層の人が活躍している
介護職は正社員はもちろん、パートや派遣などの働き方もあるため、ライフスタイルに合わせた多様な働き方が可能です。また未経験で無資格の人も業務に携わることができ、一般的に就職・転職が難しくなる50代以降の人も入職も珍しくありません。
以下で50代の介護職への転職について記載していますので、「この年齢で転職は難しいかも……」と考える人は、ぜひ目を通してみてください。
家族の介護で役に立つ
介護職は仕事を通してスキルや携わる者の心構えを学べるため、将来的に自身の家族が要介護状態になった場合でも、備えることができます。
介護される側にとっても、介護職に携わっていることが安心感となり、双方にとっても良いでしょう。
仕事をすることで家族の役にも立つことが、介護職のやりがいといえます。
介護の仕事でつらい3つのこと
介護の仕事のやりがいについてみてきましたが、反対に、介護職にはつらい面も存在します。
どんなことがつらいのか具体的な事例を3つ紹介しますので、転職活動を進める前に一度目を通してみてください。
- 給料が安い
- 人間関係がしんどい
- 体力がいる
給料が安い
超高齢社会により需要が高いとみられる介護士ですが、UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)の調査によると、日本全体の平均年収に対して約100万円安い結果となっています。
2020年現在の平均年収 | |
介護職 | 363.1万円 |
日本全体 | 463万円 |
ただし、介護士の年収・給料は、今後改善が期待できます。「介護職員等特定処遇改善加算」の設立などで、給料の改善が行われる可能性があるからです。
実際に2021年度には半数近くの施設が給料を引き上げたことが、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」にて公開されています。
介護士の年収・給料は以下の記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。年収・給料を上げるための方法も紹介しています。
人間関係がしんどい
介護の仕事をしていると、職場によっては人間関係がしんどいことがあります。特にレベルの低い介護職員が多い職場だと、やりがいも感じにくくなるでしょう。
人間関係がしんどいと思っても、利用者のサポートと自分のレベルを上げることに徹する方が得策です。レベルの低い人に関わっていても、イライラして精神衛生上良くなかったり、周りから同じように見られたりする場合があります。
「どうしてもこの事業所ではやっていけない」と思うときがきたら、キャリアアップを兼ねて新たな事業所へ転職するのもおすすめです。
体力がいる
介護職は身体介護などの力仕事や事業所によっては夜勤があるため、体力が必要な場面が多い仕事です。そのため、疲れてしまいしんどく思う人もいます。
力仕事が得意な人や、体力に自信がある人は問題ありません。
仮に体力が続くか心配な人は、夜勤がないデイサービスやデイケアを中心に提供する事業所を探し、転職活動を行うと良いでしょう。
それでも楽しい!介護の仕事でやりがいを感じやすい人の特徴
介護の仕事はやりがいを得られる反面、つらい想いをすることもある仕事です。そのため、誰にでも向いているとはいえません。
それでは介護の仕事はどんな人に向いているのでしょうか。以下は介護の仕事に携わってやりがいを感じやすい人の特徴です。
- 人と関わるのが好き
- 責任感が強い
- 向上心がある
介護の仕事では利用者やその家族から直接感謝の言葉を伝えてもらったり、社会に貢献していることを実感できたりするため、上記のような特徴を持つ人はやりがいを感じやすいといえるでしょう。
介護職が向いている人に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
介護の仕事にやりがいを感じたら、サポート付き転職サイトを活用しよう
介護の仕事にやりがいを感じ、転職したいと感じたら、サポート付き転職サイトを利用するのがおすすめです。特に、未経験の人はぜひ活用しましょう。
とはいえ、介護業界専門の転職サイトは数多くあり、迷う人もいるでしょう。そんななかでも、介護業界未経験の人におすすめのサイトは以下の3つです。
求人サイト名 | 特徴 |
カイゴジョブ | 検索できる職種が多くライフスタイルに合わせた求人が検索できる |
かいご畑 | 無資格・未経験者にも求人紹介・サポートを積極的に行っている |
マイナビ介護職 | 「年間休日110日以上」などの良質な求人が多い |
自身の希望に合わせて、転職先を探してみてください。
まとめ
大変なイメージが強い介護の仕事ですが、実際は非常にやりがいを感じる仕事です。
「感謝してもらえる」「喜んでもらえる」など、記事のなかでどんなときにやりがいを感じるのかを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ただし、介護の仕事は楽しいことばかりではなく、つらいことも存在します。「給料が低い」「人間関係がしんどい」などがその例です。
いざ介護の仕事に入職した際、すぐに退職を考えなくてもいいように、どのような人がやりがいを感じやすいのかを事前にチェックしておきましょう。
自分が介護の仕事に向いていると思ったら、介護業界に精通したアドバイザーを有する転職サイトを利用するのがおすすめです。アドバイザーからのサポートを受けながら、介護業界への転職を成功させましょう!