介護士の年収・給料は安すぎる?中央値や上げる5つの方法を紹介

介護士の年収・給料は安すぎる?中央値や上げる5つの方法を紹介 介護転職の悩み
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「介護士の給料は安いって本当?」

「介護士の年収を上げる方法が知りたい」

介護職への転職を考えている人で、年収・給料が気になる人は多いでしょう。

実際に、介護士の年収と日本全体の平均年収を比較してみると、「介護士の年収が安すぎる」という声が出るのも無理はない現状がみえてきます。

一方で、以下の5つのように給料を上げる方法もあります。

  • 夜勤を増やす
  • 勤続年数を重ねる
  • 副業を始める
  • 資格を取得する
  • 転職する

この記事で詳しく解説するので、気になった人は最後まで読んでみてください。

介護士の年収・給料は安すぎる?

介護士の年収・給料は安すぎる?

全国の介護職で組織する労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」が行った調査によると、2020年現在、月給制で働く介護職の平均年収は363.1万円です。

一見多いと思うかもしれませんが、日本全体の平均年収が463万円であるため、介護士の年収・給料は平均より安いといえるでしょう。

しかし、介護士の年収・給料は、今後改善が期待できます。「介護職員等特定処遇改善加算」の設立などで、給料の改善が行われる可能性があるからです。

福祉・介護職員の処遇改善に係る加算
  • 介護職員処遇改善加算
  • 介護職員等特定処遇改善加算
  • 介護職員等ベースアップ等支援加算

その証拠として、実際に2021年度に給料を引き上げた施設は49.7%と、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」にて公開されています。

参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

中央値はいくら?

介護職の年収の中央値を調べてみましたが、Web上では見当たりませんでした。

とはいえ、国税庁企画課の調査を見てみると、日本全体での年収の中央値が433万円。それよりも100万円低い「330万円前後」と予想されます。

参考:国税庁企画課「令和元年分民間給与実態統計調査結果について」

年代別の年収・給料

介護職の年収・給料は、年代によって異なります。下の表は、厚生労働省の調査をもとに、介護職の平均年収を年代別にまとめたものです。

年代平均年収
20代前半3,050,000円
20代後半3,300,000円
30代前半3,500,000円
30代後半3,600,000円
40代前半3,700,000円
40代後半3,500,000円
50代前半3,400,000円
50代後半3,300,000円
60代前半3,100,000円
60代後半2,700,000円
70代以上2,500,000円
引用:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

年代を前半・後半にわけて20代~70代までをまとめてみると、年代とともに年収が上がり、40代前半をピークにゆるやかに下がっていくことが分かります。

通常、定年を迎える60代後半や70代以上でも250万円以上の年収を得られていることから、介護職は、年齢を重ねても活躍できる仕事であるといえるでしょう。

施設別の年収・給料

続いて、介護職の年収・給料を、施設別にまとめてみました。

職種平均年収
特別養護老人ホーム4,147,080円
介護老人保健施設4,060,680円
介護療養型医療施設3,444,840円
訪問介護事業所3,775,080円
デイサービス3,338,160円
グループホーム3,497,520円
引用:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

表を見てみると、常に介護を必要とする高齢者にサービスを提供する「特別養護老人ホーム」や「介護老人保健施設」、利用者の自宅を訪問して介護を行う「訪問介護事業所」は、介護職の平均年収363.1万円を超える高い金額となっています。

一方で、病状が安定期にある利用者に介護を行う介護療養型医療施設や、夜勤がないデイサービス、比較的規模が小さいグループホームなどの平均年収は、介護職の平均年収を下回る結果となりました。

同じ職種であっても、事業所により年収・給料は一律ではありません。しかし、各職種の平均年収を知っておくと、転職先選びのひとつの基準になるでしょう。

資格別の年収・給料

介護職の資格別の平均年収は、以下の表のとおりです。

資格平均年収
無資格3,255,120円
介護職員初任者研修3,606,120円
介護福祉士実務者研修3,687,960円
介護福祉士3,944,640円
ケアマネジャー4,347,480円
引用:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

無資格の場合の平均年収が325万5,120円であるのに対し、介護職員初任者研修は360万6,120円と大幅に平均年収がアップしており、さらに、上位資格である介護福祉士実務者研修は368万7,960円と高くなっています。

また、介護業界唯一の国家資格である介護福祉士や、介護保険法等を根拠に、ケアマネジメントを実施する「ケアマネジャー」を取得すると、さらに年収が上がります。年収を上げたいのであれば、これらの資格を取得しましょう。

介護士が年収・給料を上げる5つの方法

介護士が年収・給料を上げる5つの方法

介護職の平均年収を年代別・施設別・資格別に紹介しましたが、せっかく仕事をするのであれば、年収・給料を上げていきたいですよね。介護士が年収・給料を上げる5つの方法を紹介します。

  • 夜勤を増やす
  • 勤続年数を重ねる
  • 副業を始める
  • 資格を取得する
  • 転職する

夜勤を増やす

介護士が年収・給料を上げるためには、夜勤を増やすのが効果的です。従業員が夜勤をした場合、事業所は法律で深夜割増賃金を支払うことが義務付けられており、日勤の時給の1.25倍が支払われます。

具体的には「特別養護老人ホーム」や「介護老人保健施設」などが挙げられます。これらは24時間介護ができる体制を整えておく必要があるため、夜勤を行うのが一般的です。

転職の際は希望を夜勤がある事業所に絞り込み、夜勤シフトを積極的に組んでもらうと良いでしょう。

また、日勤はせずに夜勤のみを行う「夜勤専従」という働き方もおすすめ。1日あたりの実働時間は最大16時間と増えますが、出勤日は多くても月10日ほどとなるため、高収入と休日の確保が両方叶う可能性があります。

勤続年数を重ねる

介護士として勤続年数を重ねると、その分給料が上がる傾向があります。以下の表は、厚生労働省の調査をもとに、勤続年数と平均年収をまとめたものです。

勤続年数平均年収
1年3,328,200円
5年3,715,320円
10年3,827,760円
15年4,070,760円
20年以上4,536,120円
引用:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

1年目、5年目、10年目と、年数を重ねるにつれて平均年収が上がっているのが分かるでしょう。さらに、勤続10年以上の介護福祉士の場合、特定処遇改善加算により、月額8万円相当の処遇改善が行われる可能性があります。

今回の結果から、同じ事業所で長く働いた方が年収アップが見込めるため、これから介護業界へ転職を考えている人や、他の事業所から転職を考えている人は、長く働ける事業所の特徴を見極めて、転職活動するのがおすすめです。

長く働ける事業所の特徴
  • 不要なストレスがない
  • 職員がモチベーションを向上・維持できる
  • パフォーマンスを最大限に発揮できる

実際に希望する事業所が長く働けるかどうかは働いてみなければ分からないこともあるため、転職する際は転職エージェントのサポートを受けられる求人サイトを利用すると、適切なアドバイスが受けられます。

副業を始める

年収・給料を上げるために、副業を行うことを選択肢に入れるのもおすすめです。

介護士は副業をしても良いのかと疑問に思う人もいると思いますが、基本的に問題ありません。しかし、事業所で副業を禁止している場合、戒告やけん責といった懲戒処分を下される可能性があるため、事前に確認すると良いでしょう。

事業所で働いている時間以外も仕事をすることで、その分の給料が上乗せして得られます。

介護士の副業は、本業と同じく介護関係の仕事をする人もいれば、インターネットを使ってブログ作成や在宅ワーク、すき間時間にフードデリバリーを行うなど、さまざまです。

介護士におすすめの副業は以下の記事で詳しく紹介していますので、興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

資格を取得する

介護職は、無資格でもできる仕事はたくさんありますが、資格を取得すれば、仕事の幅が広がる上に、年収・給料のアップが期待できます。

介護職の主な資格
  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士
  • 認定介護福祉士
  • ケアマネジャー

この中でも、特に介護業界唯一の国家資格である介護福祉士の資格を取得すると、年収が大幅に上がります。業務に役立つ資格を持つ従業員に対して支給される「資格手当」がつくためです。介護業界で仕事を続けたいのであれば、ぜひ資格を取得しましょう。

なかでも「介護福祉士」を取得すると、年収アップはもちろん、キャリアの幅も広がります。下記の記事では介護福祉士とはどのような資格か、また、他の資格との違いを紹介していますので、ぜひ目を通してみてください。

転職する

現在介護業界で仕事をしていて、「夜勤がしたいのに日勤しかない」「正当に評価してもらえていない気がする」などと感じている人は、事業所を変えるのも1つの方法です。

自身の希望する条件を満たす事業所で、年収・給料アップを目指しましょう。

ただし、介護士として稼げる事業所は人気が高く、求人倍率が高くなることが考えられます。

しかし、エージェント機能がついた転職サイトを利用すれば、非公開求人の紹介が受けられたり、採用に有利になるアドバイスを受けることができ、転職成功が近づきます。

介護業界で転職を考えている人は、ぜひ利用しましょう。

年収・給料を上げたい介護士におすすめの転職サイト3選

年収・給料を上げたい介護士におすすめの転職サイト3選

介護職の年収・給料を理解したところで、介護職への転職、または現在介護業界で働いていて別の事業所に転職したいと感じた人も多いと思います。

最後に、介護職への転職に利用できる、おすすめの転職サイトを3つ紹介します。各サイトのメリットやデメリットをわかりやすく記載していますので、ぜひ利用してみてください。

  • 介護ワーカー
  • マイナビ介護職
  • リッチマン介護

介護ワーカー

介護ワーカー

介護ワーカーは、約9万3,000件の公開求人数をほこる、大型の介護職専門の転職サイトです。地域や職種、保有資格からだけではなく、フリーワードから介護求人を探すこともできるため、より自分の希望に合った事業所を見つけられるでしょう。

メリットデメリット
・求人数が多い
・面接同行のサポートがある
・連絡がしつこい
・転職活動を急かされる

登録した人は、完全無料でエージェントサービスの利用が可能です。中でも「面接同行」が人気のサポート。「面接で上がってしまいうまくしゃべれるか不安」という人に、とてもおすすめのサービスです。

転職成功者を出すために、「連絡がしつこい」「転職活動を急かされる」という声も聞かれますが、転職希望時期や連絡希望時間帯をしっかりと伝えることで、自分のペースで転職活動ができるでしょう。

以下は介護ワーカーについて、口コミをもとに特徴を解説した記事です。ぜひ読んでみてください。

マイナビ介護職

マイナビ介護職

マイナビ介護職は、大手人材・広告企業の「マイナビ」が運営する、介護職に特化した求人サイトです。検索のしやすさや、「年間休日110日以上」など、質の良い求人が多い点が特徴です。

メリットデメリット
・質の良い求人が多い
・検索がしやすい
・連絡がしつこい
・紹介求人が希望と合わない

一方で、転職成功者を出したいという思いから、「連絡がしつこい」「紹介求人が希望と合わない」といった口コミもみられます。

連絡については電話やメール、LINEから希望の方法と連絡可能時間を伝える、求人の希望条件が合わない点に関してはいま一度条件のすり合わせを行う、などで、自分の希望する求人情報を得られるよう、働きかけると良いでしょう。

マイナビ介護職の評判については、以下の記事をご覧ください。メリットやデメリット、利用するおすすめの人を紹介していますので、転職サイト選びの参考になります。

リッチマン介護

リッチマン介護

リッチマン介護の最大の特徴は、高収入の介護求人に特化した転職サイトであることです。

メリットデメリット
・給料が高い求人が多い
・転職サポートが手厚い
・地方求人がほとんどない

実際にリッチマン介護に掲載されている求人内容を見てみると、年収換算で400万円を超える求人もあり、介護職で高年収を得たい人にぴったりの求人サイトといえるでしょう。

ただし、地方求人が少ない点がデメリットで、東京・埼玉・千葉・神奈川以外の求人はほとんどみられません。

このことから、リッチマン介護は、首都圏で介護業界への転職を検討している人におすすめのサイトといえます。

以下の記事では、リッチマン介護の評判から、メリット・デメリットをまとめているため、ぜひ読んでみてください。

まとめ

「介護職員等特定処遇改善加算」の設立などで改善が期待されるものの、現在、日本全体の平均年収に比べると、介護士の年収・給料は100万円ほど低いことがわかりました。

ただし、平均年収はあくまで平均のため、夜勤が多めのシフトを組んだり、勤続年数を重ねたりすることで、年収アップも期待できます。このほかにも、副業や資格取得、転職なども、年収を上げるのに効果的な方法といえるでしょう。

また、これから介護業界に転職したい人や、現在介護業界で働いていて別の事業所に転職したいと思っている人は、ぜひ介護業界に特化した求人サイトを利用してください。

今回紹介した3つの求人サイトであれば、経験豊富なアドバイザーによるエージェントサービスが完全無料で受けられます。この機会にぜひ、活用してみてはいかがでしょうか?

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