介護士の人手不足は嘘？未経験でも採用される3つのポイントを紹介

「介護士へ転職を検討しているけど人手不足は本当なの？」

「介護業界が人手不足といわれている原因を知りたい」

上記のような疑問点を抱えている人もいるでしょう。

事実、介護業界は人手不足に悩まされています。主な原因は「給料が安い」「人間関係が悪い」などの不満を抱え、長く働く人がいないからです。

そのため、施設側は「未経験を採用してでも長く働いてほしい」と考えています。とはいえ、未経験で働いてもらうためには教育制度が必要になるので、採用に消極的な施設があるのも現状です。

この記事では、介護職が人手不足の原因と業界の現状について解説します。また、未経験から介護職へ転職するための3つのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

介護士の人手不足は嘘？本当？業界の現状とは

介護業界の人手不足は本当です。なぜなら、その背景に超高齢化社会といわれる「2025年問題」があるからです。

厚生労働省による調査では、2025年には75歳以上の人口の割合は18％を超えると推測されています。

団塊の世代の方々が全て75歳となる2025年には、75歳以上の人口が全人口の約18％となり、2040年には65歳以上の人口が全人口の約35％となると推計されています。

引用元：厚生労働省「我が国の人口について」

少子高齢化が進むと、働き手は少なくなる一方、介護を必要とする高齢者は増えていきます。その結果、人材不足はより深刻化しており、2025年までに253万人の介護士が必要とされています。

実数値として調査した2019年現在でも210.6万人の介護士が必要なので、介護職は人材不足の業界であることには間違いありません。

参考元：現在の求人動向等（国の統計）

なぜ？介護士が人手不足になる3つの原因

介護士が人手不足になる原因は、以下の3つです。

給料が安い

介護職の平均年収は363.1万円（2020年現在）と、日本全体の相場に比べて約100万円安いです。そのため、高収入を期待できる職業ではなく、どうしても働き手が少なくなってしまいます。

とはいえ、介護士の給料の改善を図ろうと、国全体で政策が進められています。よって、将来的には介護士の年収がアップする可能性は高いです。

また、人材不足を解消するためにも、給料面だけでなく労働条件など働き方も改善していくと予測されています。

参考元：UAゼンセン日本介護クラフトユニオン（NCCU）

人間関係が悪い

介護職は人間関係が悪いことも人材不足の原因です。なぜなら、以下のように、介護の仕事を進めるうえで関わる人が多いからです。

関わる人が多いと、どうしても摩擦が生じやすくなります。よって、ストレスから仕事が長続きしない人が増えてしまうのです。

特に、「意見の食い違い」や「介護者や家族と合わない」などの悩みは多く、介護職ならではの人間関係の悪さはたくさんあります。

教育・評価制度が整っていない

介護職は、教育・評価制度が整っていないのも人材不足の原因です。他の仕事と違って昇格につながる評価が明確に決まっておらず、年功序列になりやすい傾向にあります。

そのため、長く施設で働いている人だけが評価され、仕事の頑張りや成果が給料アップへとつながりにくいです。

また、研修や人材育成などの教育制度も整っておらず、仕事のやりづらさから新人が辞めてしまうケースも少なくありません。人手不足から仕事が忙しく、施設側からしても教える時間を取れないので、新人が辞めてしまうという悪循環になりやすいです。

介護士の人手不足に悩む施設が考える3つのこと

介護士の人手不足に悩む施設が考えることは以下の3つです。

人材不足になるのは働き手の労働環境や条件面だけではありません。そもそも、人材不足の施設ならではの悩みを抱えているのが現状です。

よって、この悩みを書類や面接で払拭することで、未経験からでも採用される可能性がアップします。人材不足の施設の悩みや不安を理解し、今後の転職活動へつなげましょう。

無資格や未経験を採用しにくい

人材不足とはいえ、無資格や未経験を採用しにくいのが現状です。なぜなら、施設側も今いる人材で仕事を回すのが精一杯であり、教育の時間や教える人手がそもそも足りないからです。

また、教育体制も整っておらず、一人前の介護士へ育成するのに時間がかかります。そのため、人材不足の施設は即戦力を求める傾向が強いです。

ただし、すべての施設が無資格、未経験の人材を採用しない訳ではありません。やる気や長く働く意思があれば、積極的に採用する施設も多いです。

もし未経験から介護職へ転職する人は「無資格OK」「未経験OK」で検索できるサイトを使いましょう。この記事でも「未経験から介護士へ転職できるおすすめサイト」を紹介しているので、ぜひ利用してください。

長く働いてほしい

人を採用するのにもコストがかかるので、施設側は長く働いてほしいと考えています。加えて、教育に費やす時間や人材も同様で、せっかく仕事を教えたのに辞められたら困ります。

よって、すぐに離職されるのは避けたいと考えており、採用時の書類選考や面接を慎重に行っているのが現状です。未経験から採用される可能性をアップするには、長く働く意思を伝えましょう。

人手の少ない時間に出てほしい

人材不足の施設は、人手の少ない時間に出てほしいと考えています。特に、早朝や深夜、土日などは人数が少なく、人手が回らないことが多いです。

そのため、シフトに融通の利く人を採用する傾向が強いです。未経験から介護職を目指す人は、早朝や深夜、休日出勤ができることを伝えましょう。

未経験から介護職で採用されたい人が押さえておきたい3つのポイント

介護士の人手不足に悩む施設が考えることをもとに、未経験から採用されるための3つのポイントをまとめました。

書類や面接で「施設の悩みや不安を解決できる人」とPRすることが、採用率アップへとつながります。以下でそれぞれのポイントについて解説するので、自己アピールの参考にしてください。

無資格・未経験がOKかを調べる

無資格・未経験がOKかを調べることが採用率アップのポイントになります。なぜなら、そもそも応募先が未経験採用に消極的なケースもあるからです。

未経験者が即戦力を求める施設に応募しても、採用される可能性は限りなく低いでしょう。ミスマッチでも人材不足を理由に採用されるケースもありますが、教育制度が整っていなくて辞めてしまう人は多いです。

調べる方法でおすすめなのは「無資格・未経験OKで検索できるサイトを使う」ことです。ミスマッチを未然に防げるほか、転職サポートを利用することで採用される確率が上がります。

また、サポート付きのサイトを活用すると、あなたの希望条件に合った職場を紹介してくれます。ぜひ活用してみてください。

長く働きたいことを伝える

施設が求める人物像になるためにも、長く働きたいことを伝えましょう。離職率が高い業界だからこそ、介護の仕事そのものや、施設で長く働く覚悟があることをアピールすると、採用される可能性が高まります。

特に、志望動機では「なぜ介護職か」「なぜその施設か」を必ず入れましょう。履歴書に記載するのはもちろん、面接でもアピールすることを忘れないでください。

休みが調整できることを伝える

休みが調整できることを伝えるのも採用率アップのポイントです。平日休みや早番・夜勤も問題ないことを伝え、シフトに融通が利く点もアピールしましょう。

ただし、あまりにも融通が利くと伝えすぎると、ブラックな施設の場合は残業が増えすぎるかもしれません。労働環境が悪い施設で働かないためにも、転職サイトを利用してホワイトな施設を紹介してもらいましょう。

未経験から介護士へ転職したい人におすすめの転職サイト3選

人手不足の介護業界だからこそ、転職サイトの利用をおすすめします。なぜなら、労働環境の良いあなたにあった職場を紹介してもらえるからです。

転職サイトは以下の観点で選ぶのがおすすめです。

以上を踏まえておすすめするのが、以下の3つの転職サイトです。すべてを兼ね備えたサイトなので、ぜひ活用してください。

カイゴジョブ

カイゴジョブは、求人数の多さやサポートの丁寧さが魅力の転職サイトです。書類添削や面接対策のサポートが受けられるのはもちろん、給与面の交渉もしてくれます。

加えて、「未経験」（求人数「約29,000件」）や「第二新卒」（求人数「約1,800件」）で絞り込み検索が可能です。他にも7種類の検索方法があるので、ぜひ一度サイトを覗いてみてください。

メリット	デメリット
求人数が10万件以上と多い 転職サポートが充実している 「未経験」「第二新卒」などの絞り込み検索が可能	連絡がしつこい 担当者によっては紹介求人が希望と合わない

介護ワーカー

介護ワーカーは、地方求人の多さが魅力の転職サイトです。また、任意で受けられる面接同行サポートがあり、自己アピールに不安がある人には特におすすめといえます。

加えて、絞り込み検索では「未経験歓迎」（求人数「約36,000件」）があるので、初めての介護職でもあなたに合った職場が見つかりやすいです。

メリット	デメリット
地方求人が豊富 任意で面接同行サポートが受けられる 「未経験歓迎」でキーワード検索できる	電話やLINEが多い 転職活動を急かす担当者がいる

マイナビ介護職

マイナビ介護職は、「年間休日110日以上」の求人の多さが魅力の転職サイトです。未経験でも良質な転職先を紹介してくれるケースが多いので、働き方に不安がある人はおすすめといえます。

また、絞込検索では「未経験OK」（求人数「約18,000件」）が可能です。その他にも9種類の検索方法があり、サイトが使いやすいのもおすすめのポイントです。

メリット	デメリット
「年間休日110日以上」など良質な求人が多い 「未経験OK」で絞り込み検索ができる 検索方法が豊富でサイトが使いやすい	時間問わず連絡をしてくる 良質な求人は倍率が高い

まとめ

この記事では、介護士が人手不足の実態と原因についてまとめました。

介護士が人手不足なのは真実であり、「2025年問題」から今後はさらに深刻化すると予測されます。そのため、未経験者でも採用する施設が多いのが現状です。

とはいえ、なかには教育制度が整っていない施設もあるので、未経験採用に慎重なケースもあります。この採用基準の判断は個人では難しく、ミスマッチから働き先が見つからないかもしれません。

よって、あなたに合った職場を見つけるためには「未経験・無資格OKの転職サイト」の利用がおすすめです。ミスマッチを未然に防げるほか、採用率アップのために転職サポートも受けられます。ぜひ活用してください。