介護士のキャリアアップ方法|具体的な流れ〜仕事内容を紹介

介護士のキャリアアップ方法|具体的な流れ〜仕事内容を紹介 介護転職の悩み
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「介護士のキャリアアップ方法を知りたい!」

「キャリアアップ目標で何を書けばいいのかわからない」

このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?

結論から言いますと、介護職に入職したのであれば、まずは「介護福祉士」の取得から目指しましょう介護福祉士を取得することで、上位資格へのチャレンジや相談系職種への転職、施設の運営など選択肢が広がるからです。

そのため、介護福祉士からキャリアアップを目指したいのであれば、最初に「自分がどのように働きたいか」を考えましょう。

この記事で詳しく解説しますので、介護士として働き始めた方やこれから介護士として働きたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

介護士のキャリアアップは介護福祉士の資格取得がマスト

介護士のキャリアアップは介護福祉士の資格取得がマスト

介護士のキャリアアップは「介護福祉士」の資格取得がマストです。というのも、「介護福祉士」は介護職の唯一の国家資格で、取得することでキャリアの幅が広がるからです。

介護福祉士の資格を取得すると、専門知識と技術を活かして介護が必要な人のサポートや健康管理、家族からの相談へのアドバイス、指導などに携わります。介護目標や計画の立案もおこなうため、まさに「介護のプロフェッショナル」といえるでしょう

また、管理職に就けたり、新人研修を任されたりなど仕事の幅が広がることから、年収アップや転職のしやすさといったメリットもあります。このことから「勝ち組」といった検索候補が出てくるほどです。

下の記事で、介護福祉士について詳しく解説していますので、気になった人は読んでみてください!

取得する流れ

「介護福祉士」を取得する流れは、以下の通りです。

  • 介護職員初任者研修を取得(未経験者向け)
  • 実務者研修を取得(介護職として最初に取得するべき資格)
  • 介護福祉士試験を受験(未経験から3年間実務経験)

「介護福祉士」の国家試験には受験資格を満たす必要があります。いくつか方法はありますが、もっとも標準的な取得方法としてあげられるのが「実務経験ルート」です。

実務経験ルートでは、「介護施設で3年間の実務経験および実務研修を修了している」という条件を満たした人が試験を受けられます。介護が全くの未経験者の場合、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」から受講しステップアップしましょう。初任者研修、実務研修とも受験資格はないので、すぐに勉強を始められます。

「介護福祉士」の受験資格や初任者研修、実務研修などについて詳しく知りたい方は、下の記事もあわせてご覧ください。

介護福祉士になったあとのキャリアアップ【上位資格】

介護福祉士になったあとのキャリアアップ【上位資格】

介護福祉士になったあとのキャリアアップについて、まずは3つの上位資格から紹介します

  • 認定介護福祉士
  • 医療介護福祉士
  • 社会福祉士

認定介護福祉士

「認定介護福祉士」とは、2015年12月から始まった介護福祉士の上位資格として設けられた民間資格です。取得することで、介護職員のリーダー的な役割として教育や指導に携われます。

仕事内容・介護職員のマネジメント
・介護サービスの質の向上
勤務場所特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)、通所介護(デイサービス)など
取得条件介護福祉士としての実務経験が5年以上ある人
認定介護福祉士養成研修を600時間修了
ユニットリーダーやサービス提供責任者としての実務経験
居宅および施設系サービスでの生活支援の経験
※認定介護福祉士は資格取得後も5年ごとの更新が必要
取得方法研修修了後に認定審査を通過すれば、認定介護福祉士の資格を取得
認定介護福祉士認証・認定機構が指定した団体で実施
給  料平均月収 328,720円(介護福祉士)
職場によっては「リーダー手当」などが支給される場合もある
参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

医療介護福祉士

「医療介護福祉士」とは2010年に始まった民間資格で、医療チームのメンバーとして活躍できる介護福祉士となります。チーム医療の一員として抜擢されるケースも多いため、介護の第一線で働きたい人におすすめの資格です。

仕事内容緊急時の対応や事故防止、終末期医療や看取りなどの現場に携わる
勤務場所医療機関、特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)、通所介護(デイサービス)など
取得条件介護福祉士としての実務経験が1年以上ある人
講義と施設実習の組み合わせを受講
取得方法認定試験に合格
給  料平均月収 328,720円(介護福祉士)
参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

社会福祉士

「社会福祉士」とは、介護福祉士よりさらに専門的な知識や技術を活かし、身体上・精神上にハンデがある人または日常生活に支障がある利用者の相談援助を行います。介護現場はもちろん、病院や学校で働くことも可能です。さらに専門性の高い国家資格のため、年収アップも期待できるでしょう。

仕事内容・相談内容に応じた助言や指導
・福祉サービス提供者との連絡・調整などを担当
・保健医療サービス提供者との連絡・調整などを担当
勤務場所医療機関、学校、特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)、通所介護(デイサービス)など
取得条件規定の受験資格を満たした人
詳細は「社会福祉士国家試験 受験資格」にて
取得方法国家試験に合格
給  料平均月収 363,480円
参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

介護福祉士になったあとのキャリアアップ【相談系職種】

介護福祉士になったあとのキャリアアップ【相談系職種】

続いて、介護福祉士を取得したあとの相談系職種に関するキャリアアップは、以下の2つです

  • ケアマネジャー
  • 生活指導員

ケアマネジャー

ケアマネージャー(介護支援専門員)は、介護サービスを利用する本人や家族から状況や希望をヒアリングし、ケアプランを作成するのが主な仕事です。施設の利用者が介護保険を受けるにはケアプランが必要となるため、ケアマネージャーの需要は今後もあがるでしょう。

ケアマネージャーになるには、「介護支援専門員実務研修受講試験」の合格が必要です。

仕事内容・利用者と面談し、その人の生活状況や心身の状態に応じたアセスメント
・介護サービスの利用に関しての調整
・サービス担当者会議の開催
・介護サービスの提供が開始された後の定期的なモニタリング
・必要に応じたケアプランの変更要介護認定に関わるサポート給付管理
勤務場所特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)、通所介護(デイサービス)など
取得条件指定された業務における実務経験が、従事期間5年以上かつ従事日数
900日以上(試験日の前日までにクリアできていること)

【指定された業務】                      
生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員といった相談援助業務

【特定の国家資格等に基づく業務】    
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、保健師、助産師、准看護師、理学療法士、
作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、言語聴覚士、
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、精神保健福祉士
取得方法公的試験に合格
給  料平均月収 353,560円
参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

ケアマネ試験では介護福祉士の試験と違い、5肢複択方式で出題されます。 幅広く正確な知識がないと解答できず、難易度は高いといえるでしょう。実際、第25回(令和4年度)の合格率は19%と低く、しっかりとした対策が必要です。

生活相談員

生活相談員は、利用者やご家族の相談対応や指導を行う仕事です。介護職やケアマネジャーなどと連携を図り、調整する役割を果たします。

一方で「生活相談員」という資格があるわけではありません。

  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士
  • 社会福祉主事任用資格

上記のいずれかが必要ですので、自分の働く自治体の応募条件を確かめましょう。

仕事内容・介護施設の利用者さんの入退所手続き
・充実した介護サービスを提供するための環境整備
・利用者さんやご家族の相談
・対応施設のスタッフや地域との連絡、調整
・介護職員やケアマネなどのサポートクレーム対応
勤務場所特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、
訪問介護事業所(ヘルパーステーション)、通所介護(デイサービス)など
取得条件
取得方法
都道府県によっては、介護福祉士の資格を満たしていたら生活相談員になれる
場合もあるので、自治体のサイトなどで調べるのがおすすめです。
給  料平均月収 338,370円
参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

介護福祉士になったあとのキャリアアップ【運営・管理】

介護福祉士になったあとのキャリアアップ【運営・管理】

介護福祉士になったあと、以下のように運営側にキャリアアップすることもできます

  • 管理者・施設長
  • 独立開業

管理者・施設長

まずは、すでにある施設の管理者や施設長へのキャリアアップです。

管理者や施設長になると、介護業務や人材、収支などのマネジメントを行うなど「経営や管理全般」に携わります。そのぶん、業務に対する責任は重いといえます。

加えて、施設長や管理者の運営によっては利用者や施設への影響が生じるため、人柄やリーダーシップの要素も欠かせません。

また、「令和元年度介護労働実態調査」によると、管理者の1月あたりの平均所定内賃金は355,425円となっています。

以下にて、施設長および管理者の資格要件を施設形態別にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

特別養護老人ホーム
  • 社会福祉主事の要件を満たす者
  • 社会福祉事業に2年以上従事した者
  • 社会福祉施設長資格認定講習会を受講した者
介護老人保健施設
  • 原則として施設長は医師
  • 医師以外の施設長は、都道府県知事から了承された者
グループホーム・小規模多機能型居宅介護
  • 認知症介護に3年以上従事した者
  • 認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した者

一方で、有料老人ホームやデイサービスであれば、資格要件がないケースもあります。それでも介護現場における実務経験がないとマネジメントが難しいので、まずはしっかり経験を積みましょう。

独立開業

自分の夢やビジョンがあるなら、独立して施設や事業所を立ち上げるのもいいでしょう。自身の手で開業することで、経営方針や介護サービスの内容、人員配置など、自分の理想を実現できますからね。

一方で、「人手不足の介護職でどのように人事を確保できるか」がカギとなります。職員にとっても利用者にとっても快適な環境を整えることや、経営者としてビジョンを持ち続けることが求められます。

介護職のキャリアアップについてよくある質問

介護職のキャリアアップについてよくある質問

最後に、介護職のキャリアアップについて、よくある5つの質問にお答えします。

  • キャリアアップを目指すときに心がけたいことは?
  • キャリアアップを目指すなら早い方がいい?
  • 異業種を目指すこともできる?
  • 今の職場だとキャリアアップできない
  • 正職員にキャリアアップできる?

キャリアアップを目指すときに心がけたいことは?

自分が介護職でどのようなことをしたいか考えましょう

特に、介護福祉士の資格を取得してからは、目指したい方向によって選択肢が一気に広がります。そのためには、日頃から介護職を将来どのようにしていけばよいか考えておくことで、出世や転職後の後悔を減らせるでしょう。

キャリアアップを目指すなら早い方がいい?

キャリアアップを目指すなら、なるべく早い方がよいでしょう。自分が介護職をやるなかで実現したいことや興味のあることにチャレンジしたいのであれば、早いに越したことはありません。

とはいえ、40代以上から介護職に携わっても、経験を積めば十分キャリアアップが望めます。

異業種を目指すこともできる?

介護福祉士であれば、経験を活かして別の分野を目指すこともできます

活かせる職種と仕事内容表を、以下のようにまとめましたので、参考にしてください。

看護師医師の診療にもとづき、診察や治療の補助を行います。
また、病気やケガで入院している患者さんの看護を提供する仕事です。
理学療法士医師の処方に基づき患者さんに最も効果的な治療計画を立て、徒手療法や物理療法などの治療法を施す仕事です。
作業療法士道具を使ったリハビリなどを通して、身体の動作改善や筋力強化を図るなど、日常生活に必要な応用動作の回復をサポートする仕事です。

今の職場だとキャリアアップできない

職場の環境が悪く、今の職場でキャリアアップできないと感じたら以下の方法を考えてみましょう。

  • 資格を取得する
  • 上司に相談する
  • 転職する

介護の仕事は、スキルを学び続けることが大切です。介護職として幅を広げるためにも、「実務者研修」や「介護福祉士」などの資格を取得しましょう

また、職場の環境がキャリアアップができない環境であれば、上司に相談してみるのもよいです。特に「教育体制が整っていない」「人手不足で上司と話す余裕がない」という人には転職がおすすめといえます。キャリアアップ制度が充実した施設も多いので、関連記事を就職先探しのヒントにしましょう。

正職員にキャリアアップできる?

職場によっては、契約社員やアルバイトから正職員へのキャリアアップは可能です

また事業場においては、非正規雇用労働者の企業内のキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して包括的に助成金が支払われる制度があります。このような制度を活用することで、正職員へのキャリアアップは可能といえます

ただし、残業時間の管理や「働き方改革に積極的な職場」かどうか見極めたうえで判断しましょう。

まとめ

この記事では、介護士からのキャリアアップや介護福祉士を取得してからのキャリアアップなどを解説してきました。

介護士になったばかりという人は「介護福祉士」の資格取得を目指しましょう。取得すると任される仕事が増えるだけでなく、「年収アップ」や「転職のしやすさ」といったメリットを受けられます。

また、介護福祉士になったあとのキャリアアップとして、自分の進路を決め上位資格を目指したり、相談系の職種への転職や運営側に携われます。目指す職種によってもスキルや資格が異なるので、今後の働き方を考えておくとこれから取り組むべきことが見えてくるでしょう。

今回の記事を参考に、介護士からのキャリアアップを知って自分の働き方の参考にしてください。

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