「20代未経験から介護に転職をしたい」
「20代が介護転職をする際のメリットや成功するポイントを知りたい」
上記のような疑問点を抱えている人もいるのではないでしょうか。
結論からいえば、介護職は20代未経験からでも転職はできます。なぜなら、介護職は「人手不足の業界」であるからです。加えて、20代は「未経験でも将来性を見込んで採用されやすい」ので、必要とする施設は多いでしょう。
とはいえ、介護職には「体力面のきつさ」と「年収の低さ」のデメリットがあります。実際に、入浴やベッド移動など力仕事が多く、体力が必要な仕事です。さらに、年収に関しても、少しずつ上昇傾向にあるものの、他の業界と比べて年収が低いのが現状です。
この記事では、20代未経験で介護職に転職する際のメリット・デメリットを紹介します。また、転職を成功させるポイントや20代未経験におすすめの転職サイトも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
20代未経験で介護職に転職できる?
結論からいうと、20代未経験から介護職への転職はできます。その理由として、介護職は「人手不足の業界である」からです。
まずは、厚生労働省が発表する「介護職員の必要数」をご覧ください。
・2023年度には約233万人(+約22万人(5.5万人/年))
引用元:厚生労働省「介護人材確保に向けた取り組み」
・2025年度には約243万人(+約32万人(5.3万人/年))
・2040年度には約280万人(+約69万人(3.3万人/年))
※()内は2019年度(211万人)比
2025年度までは1年あたり約5.3万人の人員確保が必要とされており、需要に対して供給が間に合っていません。また、令和3年度の介護サービスの有効求人倍率は3.82倍(参考元:厚生労働省「一般職業紹介状況」)と、新たに人材を求める施設は多いです。
加えて、「20代は未経験でも将来性を見込んで採用されやすい」傾向が強いです。先輩職員からの指導も受けられるので、生涯の手に職となるスキルを身につくでしょう。
20代が未経験で介護に転職する3つのメリット
20代が未経験で介護に転職をする際のメリットは以下の通りです。
- 需要がある
- 労働条件に縛られず働ける
- スキルをプライベートで活かせる
需要がある
介護は需要がある業界なので、手に職として長く働けるメリットがあります。事実、少子高齢化にともない、介護の需要は今後も高まるといわれています。以下に総務省統計局の「高齢者の人口」のデータをまとめたので、ご覧ください。
年次 | 総人口(万人) | 高齢者人口(万人) | 高齢者の割合(%) |
---|---|---|---|
2022 | 12,471 | 3,627 | 29.1 |
2025 | 12,254 | 3,677 | 30.0 |
2030 | 11,913 | 3,716 | 31.2 |
2035 | 11,522 | 3,782 | 32.8 |
2040 | 11,092 | 3,921 | 35.3 |
総人口が緩やかに減少していくのに対し、高齢者の人口は少しずつ増えていきます。2040年になると約3人に1人が高齢者になると予測されているので、介護の需要は今後もなくなりません。
よって、仮に施設の経営悪化などで退職しても、すぐに仕事を見つけられます。また、介護はAIに奪われにくい仕事です。今後時代が進化し続けても人の力が必要な仕事なので、1度スキルを身につければ一生涯の職業として働けます。
労働条件に縛られず働ける
介護職は幅広い働き方があるので、労働条件に縛られず働けるメリットがあります。雇用条件でいえば、正職員はもちろん、パートやアルバイト、派遣などで働くことが可能です。
加えて、介護職はシフト制の施設が多く、勤務時間や出勤日の融通が利きやすいです。また、施設によっては休日が多かったり残業が少なかったりします。将来的に育児との両立がしやすい仕事でもあり、子育て中は時短勤務で働ける施設も多いです。
スキルをプライベートで活かせる
「介護のスキルはプライベートで活かせる」というメリットがあります。例えば、両親やパートナーが高齢者になったら、誰かが介護をしないといけません。一般的には家族が介護するケースがほとんどですが、いざその時になると「できなくて困った」という人は多いです。
もし介護のスキルを身につけていれば、あなたが直接介護ができるのはもちろん、スキルや知識を家族に伝えることにも役立ちます。そもそも介護自体が社会全体で重宝されているので、仕事をしながらスキルを身につけられるのは大きなメリットといえるでしょう。
20代が未経験で介護に転職する2つのデメリット
20代が未経験で介護に転職するデメリットは以下の通りです。
- 体力がないときつい
- 年収が低い
体力がないときつい
介護職は力仕事が多く、体力がないときつい仕事です。例えば、入浴やベッドから車いすへ移動する際には、体を支えたり持ち上げたりしないといけません。なかには、あなたより一回り以上大きな人もいるので、場合によっては体を壊す可能性があります。
また、24時間体制の施設で働くなら、夜勤がある職場がほとんどです。シフト次第では生活が不規則になるので、日々の体調管理はもちろん、夜勤と日勤を乗り切る体力が必要になります。
介護職で長く働く人は「慣れる」とも言いますが、体力に自信がない人だときつく感じるかもしれません。
年収が低い
少しずつ待遇は改善傾向にありますが、介護職の年収は他の業界と比べてまだまだ低いです。さらに、日勤のみで働くなら夜勤手当がないので、高収入を望む人だと不満に感じるかもしれません。
とはいえ、入職する施設によりけりな部分があり、キャリアを積んだ正職員のなかには平均年収以上を稼ぐ人もいます。将来的に年収アップをしたいなら、経験を積みつつ資格を取得し、最終的には管理職を目指すなど働きながら目標を立てていきましょう。
20代未経験で介護転職が向いている人
20代未経験で介護転職が向いているのは、以下のような人です。
- 心身ともに健康な人
- 将来、育児などと両立して働きたい人
- 生涯食いっぱぐれないスキルがほしい人
介護職は体力が必要な仕事なので、心身ともに健康な人が向いています。また、労働条件の縛りが少ないメリットから、将来的に育児や親の介護などと両立して働きたい人にもおすすめです。
加えて、介護職はこれからも需要が高まる仕事であり、1度スキルを身につければ手に職として一生涯働けます。よって、食いっぱぐれないスキルがほしい人にもおすすめな仕事です。
20代が未経験で介護転職を成功させる3つのポイント
20代が未経験から介護転職を成功させるポイントは以下の3つです。
- 転職の軸を決める
- 今までの経験や自分の強みを明確にする
- サポート付きの転職サイトを活用する
転職の軸を決める
「なぜ介護職に転職したいのか」「施設選びで重視しているポイントは何か」など、転職の軸を決めることが成功の秘訣です。もし明確な目標や目的がなく何となく介護職に転職すると、途中で後悔して辞めてしまう人は少なくありません。
そのなかでも施設選びは特に重要となるので、参考として以下に「施設ごとで異なる条件面の例」をまとめました。
- 正職員・パート・派遣などの働き方
- 昇給・賞与の有無
- 研修制度の有無
- 1日の勤務時間(午前・午後のみなど)
- 土日祝・週休2日など勤務日数
- 社会保険完備
- 産休・育児休暇の有無
- 交通手当・家賃手当などの福利厚生
未経験からの介護転職なら、研修制度がある方が働きやすい人もいるでしょう。また、長く働く前提だと、賞与や昇給なども重要になります。転職してから「思っていた施設と違う」と不満に思っても遅いので、施設選びで重視するポイントは決めておきましょう。
今までの経験や自分の強みを明確にする
今までの経験や自分の強みを明確にすることが大切です。もし家庭内で介護をした経験があるなら、もちろん今後の強みといえます。また、学生時代に介護の知識やスキルを学んだ人は、資格がなくても仕事に活かせるでしょう。
そして、これまで介護以外の仕事に携わった人も、介護で活かせる経験や強みがあります。例えば「チームで仕事を進めた経験」があるなら、チームワークを必要とする介護では重宝されます。さらに、接客や営業など「人と関わった経験」は、人とのコミュニケーションで役立つでしょう。
携わった仕事だけでなく、生活や学生時代なども振り返り、介護で役立つ経験や強みがあるか今一度明確にしましょう。
サポート付きの転職サイトを活用する
転職を成功させるには、サポート付きの転職サイトを活用するのがおすすめです。アドバイザーからのサポートを受けることで、自力で活動するより転職成功率がアップします。
転職サイトで受けられるサポートを以下にまとめたので、ご覧ください。
- 希望条件に合う求人の検索・紹介
- 求人への応募と面接日の調整
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接のアドバイスや模擬面接
- 給与・休暇など条件面の交渉
わざわざ多くの求人に目を通さなくても、希望条件を伝えるだけでアドバイザーがあなたに合う転職先を紹介してくれるので、忙しい20代にとってはありがたいですよね。また、履歴書の添削や面接のアドバイスのサポートがあるので、自己アピールが苦手な人も安心です。
さらに、給与や休暇など伝えづらいことがあれば、アドバイザーが代わりに交渉してくれます。転職の内定率が上がるだけでなく、キャリアアップの成功率もアップするので、ぜひ活用ください。
未経験で介護転職したい20代におすすめのサービス
未経験で介護転職をしたい20代におすすめな転職サイトは以下の3つです。
- カイゴジョブ
- 介護ワーカー
- マイナビ介護職
カイゴジョブ
カイゴジョブは、求人数の多さやサポートの丁寧さが魅力の介護転職サイトです。書類添削や面接対策はもちろん、応募から内定までアドバイザーがすべてサポートしてくれます。
加えて、「未経験歓迎」「第二新卒」で絞込検索ができるので、20代の未経験者でも自分に合った転職先が探しやすいです。さらに、それぞれの求人数は未経験「約3万件」、第二新卒「約2,000件」と多いのも魅力の1つです。
メリット | デメリット |
---|---|
求人の多さは業界トップクラス サポートが丁寧 「未経験」「第二新卒」で絞込検索できる | 連絡がしつこい 希望条件と合わない求人を紹介する担当者もいる |
関連記事:カイゴジョブの評判は?メリット・デメリットやおすすめの人を紹介
介護ワーカー
介護ワーカーは、地方求人の多さが魅力の介護転職サイトです。全国各地に36カ所の拠点をかまえているので、地方在住でも手厚いサポートが受けられます。
そのサポートの1つが任意で受けられる面接同行で、受け答えや自己アピールに不安がある人は、アドバイザーが一緒に面接を受けてくれます。求人数「約3万件」の「未経験歓迎」でキーワード検索できるので、初めての介護職でも仕事を探しやすいです。
メリット | デメリット |
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地方求人が多い 面接同行(任意)サポートがある 「未経験歓迎」の求人が豊富 | 電話やLINEが多い 転職活動を急かされるケースがある |
関連記事:【2023最新】介護ワーカーの評判とは?実際の口コミをもとに特徴を解説
マイナビ介護職
マイナビ介護職は、検索のしやすさや「年間休日110日以上」の良質な求人の多さが魅力の介護転職サイトです。子育て中や働くママさんが多く利用しており、将来的に育児などと両立して働きたい人は特におすすめです。
さらに、求人検索では定期的に「おすすめ求人」や「高収入」などの特集が組まれています。厳選された求人から検索できるのはもちろん、「未経験OK」で絞込検索も可能です。未経験の求人数は「約2万件」に加えて非公開求人もあるので、ぜひ自分に合った転職先を探してください。
メリット | デメリット |
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良質な求人が多い 将来的に育児や産休などを考えている人におすすめ サポートの対応が丁寧 | 電話がしつこい 未経験可や人気の求人は倍率が高い |
関連記事:マイナビ介護職の評判は?メリット・デメリットやおすすめの人を紹介
まとめ
この記事では、20代未経験から介護職への転職を検討している人に向けて、メリット・デメリットを紹介しました。
介護職は人材不足が懸念されている仕事であり、20代未経験でも転職は可能です。また、高齢化社会にともない介護の需要は今後さらに高まるので、将来性のある20代は採用されやすいです。
特に、介護のスキルは1度身につければ一生の職として働けます。ただし、転職の軸を決めずに何となく施設選びをしてしまうと失敗に終わる可能性もあるので、しっかりと決めましょう。
最後になりますが、介護職への転職成功率をアップさせるには、サポート付きの転職サイトの利用をおすすめします。このサイト内で厳選された介護転職サイトや、おすすめの派遣会社を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。