「介護職の面接でよくある質問を知りたい」
「質問に対する回答がわからない」
上記のような悩みを抱く方もいるのではないでしょうか。
介護職の面接は、似たような質問をされるケースが多いです。よって、事前に回答のパターンを作っておくと、相手に与える印象がよくなるでしょう。
この記事では、介護職の面接でよくある9つの質問と回答例を紹介します。加えて、好印象を与えるポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
介護職の面接でよくある9つの質問と回答例
介護職の面接でよくある質問と回答例を紹介します。
- 自己紹介をお願いします
- 退職理由を教えてください
- 当施設を志望した理由は何ですか?
- あなたの長所・短所は何ですか?
- 夜勤や残業はできますか?
- いつから勤務できますか?
- 将来どのような介護士になりたいですか?
- 最近気になったニュースを教えてください
- 逆に質問はありますか?
自己紹介をお願いします
自己紹介は、どんな面接でも必ず聞かれます。伝えるポイントを意識して、1分程度で簡潔に答えましょう。
自己紹介で伝えるポイントは、以下の4つです。
- 名前
- 学歴
- 職歴
- あいさつ
あいさつは「お時間をちょうだいし、ありがとうございます」「本日はよろしくお願いいたします」など、面接の時間を作っていただいたことへの感謝の言葉を伝えましょう。
また、学歴や職歴は、学んだ内容や携わった職務が一言でわかるよう、簡潔にまとめるのもポイントといえます。
未経験者の場合は、介護に興味を持った理由を簡単に入れましょう。学歴や経歴が介護に関連しなくても、きっかけがわかるだけで相手に与える印象が違います。
逆に、自己紹介でダメな例は、回答が長くなりすぎることです。資格やスキルをアピールした方が採用されやすいと考えるかもしれませんが、面接を進めていくうちに聞かれるので、自己紹介で詳しく言う必要はありません。
むしろ、最初から自己アピールが強すぎると「自分本位な人間なのかも」と勘違いされる可能性があります。相手の時間をいただいているという意識を持ち、簡潔に伝えましょう。
退職理由を教えてください
面接で退職理由を聞くのは「離職するのを防ぐ」ためです。そもそも退職には理由があるわけで、同じように辞められたら困ると面接担当は考えています。
仮にネガティブな理由で退職する場合でも、なるべく前向きに答えましょう。とらえ方は人それぞれなので、「この人の人間性の問題では?」「同じ理由でまた辞めるかも」と勘違いされる可能性があるからです。
前向きに言い換えた例は、以下の通りです。
退職理由 | 前向きに言い換えた例 |
---|---|
パワハラを受けていた | チームで成果をあげることが困難な状況だった |
残業が多い | ○○時間残業があり、スキルアップの時間がとれない |
方針が合わない | 人手不足で施設側が利用者に寄り添える状況下になかった |
決して前の職場を批判しないことが注意点です。
特に、パワハラやサービス残業で退職した方は、あなたに責任があるわけじゃないので事実を伝えたいと考えるでしょう。ただし、介護業界は「人間関係」や「労働環境の悪さ」で辞める方が多いです。
そのため、マイナスにとらえられても、プラスに転じることはほとんどありません。過去のネガティブな事実を、前向きな未来にどうつなげるかを意識しましょう。
当施設を志望した理由は何ですか?
そもそも面接官は「条件で選んだのではないか」「どこでもいいのではないか?」と不安に思っています。そのため、なぜその施設がいいと思ったのか理由を明確に伝えることが大切です。
志望動機で伝えるポイントは、以下の通りです。
- その施設に貢献する意識は大前提
- その施設の特徴や方針に関連する理由を入れる
- 条件面の理由は避ける
- 未経験者は「なぜ介護職なのか?」も補足する
ダメな回答例は、給与や休暇などの条件面を入れることです。どこの施設でもいいと思われるだけでなく、「自分のことしか考えていないのでは?」と勘違いされる可能性があります。
そもそも、介護職は利用者第一で取り組む仕事です。自分勝手な人は、利用者の安全を考えられない人にもつながります。
マイナスなイメージを持たれないために、「利用者を第一に考えているその施設に貢献する」ことを忘れないようにしましょう。
あなたの長所・短所は何ですか?
長所・短所を聞く理由は、自分を客観視できているか、職場になじんで活躍できそうかを見るためです。そのため、介護職で必要なスキルがあることをアピールしましょう。
介護職のスキルと関連する長所・短所は、以下の通りです。
- まじめさ
- 協調性
- 粘り強さ
長所は見つかるけど短所がわからない方は、長所によって弊害が出るポイントを探しましょう。逆も然りですが、そもそも短所は長所の言い換えといわれています。
また、面接官によっては「他にありますか?」と聞かれるので、もう1つは用意したいところです。加えて、短所を補うための取り組みやフォローとなる一言も用意しましょう。
夜勤や残業はできますか?
施設によっては夜勤や残業があるので、回答を用意しておく必要があります。ここで注意点ですが、採用されたいがゆえに「できます!」とだけ答えるのは避けましょう。
場合によっては、上限まで残業を強いられたり、夜勤ばかりになったりする可能性もあります。入職後のミスマッチにつながるので、可能な日数とできない理由はしっかりと伝えましょう。
また、持病や家庭の事情などの理由でできない場合は、正直に伝えてかまいません。採用率が下がる可能性がありますが、介護は人手不足の業界なので、働ける施設はたくさんあります。
ダメな回答例は、理由なしにできないと断言することです。単純に「どちらもできません」と伝えると、面接官に「働く気があるのか」と思われてしまいます。
そのため、やりたい気持ちはあるけど理由があってできないことを柔らかく伝えましょう。また、家庭の事情で将来的に可能になる方は、理由とともに伝えると好印象を与えやすいです。
いつから勤務できますか?
採用された場合にいつから勤務ができるかを知りたいので、必ず聞かれる質問の1つです。すでに離職しており、すぐにでも働ける場合はそのまま伝えてかまいません。
在職中の面接で業務の引継ぎが必要な場合は、1ヶ月半~2ヶ月の日程を答えるのがおすすめです。無理して直近にすると、もし間に合わない場合に内定を取り消されるかもしれません。
また、期間が開きすぎても採用側は困るので、遅くとも2ヶ月以内で答えましょう。
なるべく明確な日程を伝えるのがポイントになります。曖昧になりすぎると、採用する側はもちろん、あなた自身も退職と入職準備をいつまでにすればいいかわからないからです。
伝える日程が確実じゃないにしても、なるべく目安となる日時は定めましょう。
将来どのような介護士になりたいですか?
面接官は「長く働いてもらいたい」「活躍してもらいたい」と思っているので、将来のビジョンとして聞かれる質問です。
伝えるポイントは、その職場だから叶えられる目標にすることです。もちろん介護士としての目標でもかまいませんが、追加することで「当施設で貢献する意欲が高い」と好印象を与えやすくなります。
将来の目標に、介護福祉士やケアマネージャーなどの資格取得について触れると「介護職のキャリアを知っている」と評価されやすいです。
また、資格取得を目標にすることで、採用率アップだけでなく今後のキャリア形成にも役立ちます。介護福祉士とはどのような資格か気になる方は、下記の記事を参考にしてください。
最近気になったニュースを教えてください
介護業界のトレンドへの関心度や、候補者の考えを図るために聞かれる質問です。主に、未経験の場合や最終面接で聞かれることが多いです。
伝える際には、ニュースの概要だけでなく、どう感じたのかも一緒に答えましょう。あなたの率直な意見や感想を入り混ぜることで、社会への意識や関心が強いと好印象を持たれやすくなります。
ニュースやテレビを見ていなくても、「見ないからわかりません」といった回答はよくありません。また、その場しのぎで嘘の情報を作るのもNGです。
今はスマホで日々のニュースはチェックできるので、面接前にいくつかピックアップして回答を用意しましょう。
逆に質問はありますか?
逆質問はどの面接でも聞かれます。そもそも「その施設で働きたい」「将来的に介護士の目標がある」といった人が、施設側に疑問を抱かない方がおかしい話です。
そのため、逆質問の背景には「今までの回答の裏付け」という意味合いがあります。たとえ疑問点がなくても「ありません」はもってのほかです。
以下に、質問例をまとめたので、ご覧ください。
- 研修制度があると聞いたのですが、期間やどのような内容なのか教えていただけないでしょうか。
- 資格取得支援制度があると求人情報に記載があったのですが、どのような支援がうけられるのでしょうか。
- 私が50代男性とあって不安なので、職員の年齢層や男女比がどのくらいなのか質問してよろしいでしょうか。
- 介護職の経験が浅いので、早く貴施設で貢献できるために準備しておくことはありますか。
- 前職と業務内容が違うので、一日の仕事の流れを簡単に教えていただけますか。
とはいえ、事前に逆質問を用意しても、面接中に解消されるケースもあります。そのため、念のために2~3個は用意しましょう。
また、逆質問でダメな回答例は、給与や休暇などの条件面や求人情報を見ればわかる内容です。マイナスなイメージを与えやすいので、もし疑問点が全て解消された場合は「面接中に解消されました」と回答しましょう。
介護職の面接質問で好印象を与える3つのポイント
介護職の面接質問で好印象を与えるポイントは以下の通りです。
- 自己分析や施設研究を行う
- 先に結論から話す
- 応募書類と一貫性を持たせる
自己分析や施設研究を行う
面接の質問には、あなた自身や職場のことを理解できているかが背景にあります。そのため、自己分析や施設研究を惜しまないことが大切です。
それぞれのやり方は、以下の通りです。
自己分析と施設研究の両方でいえるのが、日々発見があることです。例えば施設研究の場合、方針から求める人物像を理解できることがあれば、利用者との関わり方から理念の意味合いが深まることもあります。
そのため、順を追って分析・研究するというより、発見とともに理解を深めていくといったイメージです。今後のキャリア形成にも役立つので、採用後も惜しまずに習慣づけましょう。
先に結論から話す
先に結論から話すと、相手は理解しやすく「デキる人」と思ってもらえます。加えて、そのあとに結論の理由付けを持ってくることで、納得してもらいやすいです。
結論ファーストの代表的な文法として「PREP法」があるので、まずは以下をご覧ください。
- P(Point):結論
- R(Reason):理由
- E(Example):具体例
- P(Point):結論
聞き手は結論を理解したうえで理由、具体例を聞くので、答えと紐づけやすくなります。また、最後の結論で答えが印象深く残ります。
面接だけでなく、会話や文章でも使える文法なので、日常でも活用してください。
応募書類と一貫性を持たせる
応募書類と一貫性を持たせるのは必須といえます。なぜなら、書類に書かれた内容と矛盾していたら「嘘をついている」と思われるので、お見送りされやすくなるからです。
ただし、その場しのぎで回答を考えている人は、質問を掘り下げられると一貫性のなさが表れます。応募書類にどのようなことを書いたか確認するのは大前提ですが、それだけでは矛盾点が出てしまうかもしれません。
そのため、自己分析と施設研究はしっかりと行い、根本から矛盾点をなくす必要があります。応募書類に書く際にも、面接での質問と回答を意識しましょう。
まとめ
介護職の面接で質問に回答する場合は、面接官に与える印象を第一に考える必要があります。また、応募書類との矛盾点をなくし、面接での回答に一貫性がないといけません。
そのため、面接に慣れていない方や、未経験で介護職の知識がない方だと、採用を見送られる可能性があるでしょう。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。