引く手あまたの介護業界。ある程度年齢を重ねてからの転職でも正社員登用のチャンスが十分にある業種です。しかし、興味はあっても、実際のところ自分に合った仕事なのか想像がつかないなどの理由で、転職に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。特に、介護職員の仕事内容や待遇、職場環境については、マイナスイメージを持つ方もいます。理想と現実の違いがどのくらいあるのか不安や疑問を抱えている方もいるでしょう。
ここでは、介護職員への転職を検討している方が、職場選びを行う前に知っておきたいポイントをまとめてご紹介しています。どのような事を注意しておけば自分に合った職場を見つけやすいのか、成功事例を交えながら見ていきましょう。
未経験でも介護職員への転職は可能
はじめに、介護職員への転職は未経験でも可能です。それは、新卒に限ったことではありません。誰しも、どの業界でも最初は未経験者として働き徐々にスキルアップしていきますよね。特に介護業界は、長らく人材不足が深刻化していて、求人数も多いことから転職のチャンスはたくさんあります。
40代・50代からでも転職できる
「転職は若いうちでないと難しい」という言葉をよく耳にしますね。確かに、介護業界以外の職場では、応募できる条件に年齢制限を設けているところも少なくありません。しかし、介護の仕事は年齢をある程度重ねて、人生経験を積んだ方も魅力的な人材と捉えられる傾向にあります。
なぜなら、介護は人と関わる仕事で、利用者やその家族とのやりとりが欠かせないからです。人生経験が豊富でさまざまな苦難を乗り越えてきたからこそ、安心感を与えたり、想いに寄り添えたりすることもあるでしょう。若い人には若い人ならではの、そして年齢を重ねた人にはその人ならではの良さがあります。
未経験の方でも働ける職場とは
介護職員として働ける職場は、施設や事業所などさまざまです。基本的に、どの職場でも未経験者が働くことに関しては問題ありません。ただし、仕事内容や職場によっては、未経験でも資格を持っている方や経験者を優遇するケースはあります。
特に、訪問介護で身体介護に従事する場合は、資格の取得が不可欠です。未経験の方の場合は、資格取得をどのタイミングで目指すのかも視野に入れ、計画的に将来のことを考えていくと良いでしょう。
介護職員が働く施設や事業所は、種類によってサービスの内容や特徴、役割などが変わります。規模によっても、職場の雰囲気などが変わってくるため、単に同じ種類の施設・事業所だからといって、働きやすさも同じとは限らないのです。
未経験の方でも働きやすい職場とは
それでは、具体的に未経験の方が介護職員として働きやすい・選ばれやすい職場について見ていきましょう。
教育体制がしっかりしている職場
介護職員は、実際の仕事を経験しながら覚えていくことが基本となります。多くの場合、入社後何ヵ月かは教育担当の職員がつき、常に一緒に仕事をしながら覚えます。未経験の方の場合、この教育がどの程度確実に行われるのか気になるところでしょう。
しかし、大事なのは新人教育だけではありません。未経験から介護職員になる場合、これからキャリアアップのために上級資格を目指す方も多いと思われます。仕事をしていく中で、自分自身が資格の必要性や勉強をしたいと実感することもあるでしょう。
そういったときに、職場の中で定期的に勉強の機会を確保しているかどうかや、資格取得のために協力的な職場かどうかも、とても大事になってきます。
できれば大規模で多くの経験ができる職場
これは、人によって当てはまる場合とそうでない場合があります。一般的には、大規模の施設や事業所の方が、そのぶん利用者の数や職員数が多く、短期間でたくさんの人のケアにあたることで多くの経験を積むことができるでしょう。先輩の数も多ければ、それだけ多くの学びもあると考えられます。
ただし、大規模な施設でも、ユニットケアをしている施設では、全体の入居者数は多くても基本的に介護に携わるのは10人程度の利用者に固定されます。何十人もの利用者をたくさんの職員が役割分担をして協力しながらケアにあたるケースと、ユニットケアのように少人数を数人の職員がケアにあたるケースの両方があることを覚えておきましょう。
ユニットケアや小規模の施設・事業所には、また別のメリットもあります。より1人の利用者に深く関わりたい方や、家庭的な雰囲気で介護をしたい方などには、小規模の方がマッチしやすいかもしれません。
介護業界未経験の方の仕事内容
訪問介護の身体介護を除き、介護職員として採用されたら経験の有無に関わらず一般的な介護業務に従事するケースが多いです。施設や事業所の種類によって、仕事内容も少し違ってきますが、一般的には以下の通りです。
・生活の支援…整理整頓、洗濯、掃除など
・レクリエーションの企画・実施…リスク管理をしながらレクの企画と実施
・相談、家族対応…困り事などに耳を傾け必要に応じて他職種との連携、家族から問い合わせ等の対応
・記録…毎日の様子をカルテに記録
・リハビリや機能訓練の実施・補助…リハビリの実施や補助
施設の種類や事業所によって違う仕事もある
例えば、転職先がデイサービスを提供する事業所だった場合は、先ほどご紹介した仕事の他に利用者宅への送迎なども含まれます。レクリエーションで使用する材料やお茶類といった消耗品の買い物や、事業所全体の掃除などもあるかもしれません。仕事内容については、転職先を決めていく段階できちんと確認されることをおすすめします。
介護補助として採用されるケースも
未経験の方が介護職員になったとき、すぐに先輩の介護職員について一通りの介護業務を覚えていくのが一般的ですが、まずは介護補助として身体介護以外の業務を中心に任されることもあります。これは、施設や事業所それぞれの方針によるところですので、明確な決まりはありません。
介護補助と介護士といったように、職種を細かく分けている職場の場合、介護補助はあくまでも補助業務、介護士は身体介護を中心とした支援などと役割が分かれていることもあります。介護補助の具体的な仕事内容としては、お茶の用意や配膳、着替えの準備、掃除、ベッドメイクなどが代表的です。
掃除や洗濯などは外部に委託しているケースも
主に大規模な施設の場合、掃除や洗濯は外部の業者に委託していることも少なくありません。また、ベッドメイクなどはそれ専用の職員が配置されるなど、施設内で役割が細分化されているケースもあるため、必ずしも先ほどご紹介した仕事内容を全て当てはまることはないということです。
介護業界への転職先として考えられる主な施設
それでは、介護業界未経験の方を採用している主な施設の特徴を簡単に見ていきましょう。
特別養護老人ホーム
特養と略されることも多い、要介護者のための入居施設です。対象者は原則要介護3~5となっており、寝たきり状態の方や重度の認知症の方など、介護施設の中では重度の方が多く利用しています。そのため、身体介護にかかる時間が割と長く、人生の最期を迎えるまでのケアを行うことも珍しくありません。
介護老人保健施設
こちらも要介護者が入居できる施設です。位置付けとしては病院と自宅との間の中間施設で、自宅復帰を目指すためにリハビリをするのが大きな役割となっています。要介護度は1~5と幅広く、短期間で入居者が入れ替わる傾向にあります。医師や看護師、リハビリ専門職といった医療職などとチームになってケアにあたります。
有料老人ホーム
対象者は、施設によって異なります。要介護認定を受けている人の多い施設と、認定を受けていない元気な方も利用できる施設とがあります。民間企業の参入も多く、環境やサービスの質、種類などにこだわっているところが多い点が特徴です。
デイサービス(通所介護)
自宅で介護やサポートを受けながら生活をしている人が、日中通って利用できる施設です。日中の介護を家族に代わって行うことや、リハビリ、レクリエーションなどを通して介護予防を行うといった役割もあります。
デイケア(通所リハビリテーション)
デイサービスと同様に、自宅から通って利用できる施設です。理学療法士などのリハビリ専門職が配置されており、一人ひとりにあったリハビリが提供されています。また、日中の介護を家族に代わって行うことや、特に医学的な管理の必要な方の受け入れに厚く対応できる点も特徴です。
その他にも、サービス付き高齢者向け住宅やグループホーム、ケアハウス、訪問介護などの職場があります。また、病院では看護助手のような役割で介護士が募集されていることもあります。
未経験の方が介護業界に転職する際は資格があった方が有利?
介護業界未経験で転職活動をするとき、何らかの資格があった方が良いのか疑問に思う方もいるでしょう。
結論から言うと、未経験・無資格の方でも介護業界に就職することは可能です。しかし、資格を持っておいた方が、応募できる求人数が増えたり、アピールポイントが増えたりといったメリットがあります。
新卒の場合、介護系の学校を卒業して就職活動を始める人が多いです。彼らは、在学中に取得した資格や取得見込みの資格という強い武器があります。介護業界において、資格はさまざまな面で有利になる道具です。資格がなければ出来ない仕事やポジションもあります。
転職活動をする人の強みは、これまでの人生経験や培ってきたスキルで、これも魅力的なアピールポイントではありますが、さらに資格があるに越したことはありません。
介護業界にいなくても取得できる資格がある
介護に関する資格は、民間資格を含めるとたくさんの種類があります。資格には、それぞれ受験要件があり、中には実務経験や養成機関での勉強を求められるものもありますが、誰でも受験できるものもあります。
特に、介護のファースト資格と呼ばれる介護職員初任者研修は未経験・無資格の人にとって取得しやすい上に転職でも有利になる資格。何らかの資格を持って転職したい方にぴったりです。
未経験の方なら資格取得を応援する事業も利用できる
介護業界以外の業種からはじめて介護業界への転職をする方のために、資格取得に必要な費用や転職活動に必要な費用、就職までの生活資金の支給が受けられる「介護職就職支援金貸付事業」があります。
この事業では、以上にあげた費用を最大20万円まで借りることができ、2年間介護現場で働くとその返済が免除されるため、未経験の方は知っておきたい事業です。
この事業を活用すると、介護職員初任者研修などの資格取得にかかるスクール代が無料となり、会社員だった方に関しては雇用保険の失業手当を受け続けることができます。さらに、転職活動のために引っ越しが必要な場合や仕事着の購入など、転職に伴い発生する費用に充てることも可能です。
詳細は、各都道府県の社会福祉協議会に設置されている福祉人材センターなどから確認することができます。
介護業界未経験の方が職場選びに失敗しないポイント5選
介護業界は人手の確保が長年の課題で、求人数はとても多いです。そのため、たくさんの求人を見るだけでも大変なことかもしれません。しかし、だからといって「どの職場も同じ」と考えるのはNG。いざ働き始めたときに後悔しないためにも、以下のポイントを意識して探していきましょう。
ポイント1 焦らない・イメージだけで決めつけない
未経験の方にとっては、施設の種類やその特徴が求人票に記載されていても、いまいちピンとこなかったり、イメージしにくかったりすることもあるでしょう。だからといって、あまり深く考えずに応募したり、転職したいという気持ちが先走った状態で選ぶのはやめましょう。
なんとなく、入所系の施設はキツそうなどのイメージがありませんか?そんなイメージが先行して、転職先の候補から外そうとしていませんか?確かに、入所系の施設は夜勤や遅出・早出などがあったり、入所者の要介護度が高い傾向にあったりして、大変というイメージを抱える人もいるでしょう。
しかし、施設によっては福利厚生が充実していたり、夜勤手当が高額だったりと、人によっては魅力の多い職場になり得ます。情報収集をせずにイメージだけで職場選びをするのは勿体ないことですね。
ポイント2 待遇や条件はバランスを見る
職場探しにおける条件の優先順位は人によって変わってくるのは当然です。家から通いやすい方が良い、給与が多い方が良いなどの条件は、多くの人が検討材料にしています。しかし、「とにかく給与が多いところが良い」など、1つの条件だけで見比べて他の条件がおろそかになると、長く働いていく上で大事な部分を見失ってしまうことに。
通いやすさや仕事内容、勤務形態、福利厚生など、条件を見るときは1つに絞りすぎずに全体を見て決めていきましょう。もちろん、雇用条件が事前に聞いていた話と違う、という失敗がないように、労働条件通知書もきちんと確認して不明な点は明らかにしてから最終的な決定をしましょう。
ポイント3 比較はじっくり行う
先ほどのポイントと重なる部分もありますが、気になる職場の求人を早々に見つけた場合、他の職場とあまり比較せずに選ぶ方もいるでしょう。地方であれば、選択肢もある程度限られるためこのような失敗は少ないかもしれませんが、都市部は注意が必要です。人口の多い場所では、通勤圏内だけでも多数の介護施設や事業所があるでしょう。できるだけ、応募する前に複数の施設や事業所のことを調べて比較してから選ばれることをおすすめします。
ポイント4 できる限り職場の雰囲気を体感する
応募時に、その職場の担当者が説明をしながら施設見学できるのが一般的ですが、できれば応募前に何らかの形で施設内の雰囲気が体感できると良いでしょう。施設や事業所では、ボランティアの受け入れや地域住民と関われる機会を定期的に設けているところも多いです。ボランティアとして参加することが難しければ、地域住民として参加できるお祭りなどが開催されていないか、確認してみましょう。こうすることで、職員間のやりとりや、利用者との関わり方などを体感しやすくなります。
ポイント5 職場の介護理念や方針を知る
介護施設や事業所は、それぞれの役割を持っているとお伝えしました。しかし、ケアの方針についてはその施設や事業所の理念によって違いがあります。例えば、「リハビリ」に定評のある施設の場合、1日の中で利用者の運動やリハビリにかける時間がとても多いでしょう。一方、「楽しみ」に注力している施設の場合は、お出掛けや個人の趣味活動、趣向を凝らした行事の頻度が高くなるかもしれません。
未経験の方にとっては、どんな介護や支援をしたいのか、明確に答えることは難しい部分もあるかと思いますが、その職場の理念や介護方針に自分の理想がマッチするかどうか確認されることをおすすめします。
未経験の方が介護業界へ転職!成功事例とポイント
それでは、成功事例からみる介護業界への転職のポイントを解説していきます。
ケース1 自分の性格に合った職場探しに成功したAさん
Aさんは、もともとおっとりとした性格で、人との付き合いは大人数よりも少人数が得意なタイプでした。介護業界に興味はあったものの、従来の「施設」へのイメージが強く、たくさんの人を同時に気にかける自信がなく、また慌ただしい雰囲気の中で働けるか不安がありました。しかし、街を歩いていると民家を改装した小さなデイサービスを見つけ、小規模の職場もあることを知り、介護の職場についてしっかりと勉強しました。結果、10人定員のデイサービスセンターの求人を見つけ、アットホームな雰囲気のなか働ける環境に巡り合いました。
このケースのポイントは、
・自分の性格からどんな職場が合いそうか考えた
・介護の職場について勉強をした
・求人から自分に合った職場を見比べながら探せた
自分の長所や短所は、どんな業種への転職でもアピールポイントを考える上で大事になります。Aさんは、大人数が苦手であることを理由に、介護業界への転職を躊躇していましたが、職場によってはそのような性格も問題にならないことを知ることができました。実際、既に働いている介護職員の方も、別の施設や事業所にうつるだけで働きやすさが変わるということはよくあります。同じ場所で長く勤めたいと考える方は、職場の特徴をよく知り、自分に合った環境かどうか考えてみると良いでしょう。
ケース2 長く続けられることを意識したBさん
Bさんが介護業界への転職を決意したのは45歳の頃でした。子どもが大きくなり、正社員として働ける介護の仕事を探していましたが、年齢的に足腰に負担のかかる業務がどこまで行えるのか、10年後のことも考えて不安になっていました。求人票を探していると、要支援の方が多く利用されているデイサービスを発見。利用者の多くは足腰がお元気で、身体的な介護負担が少ないため、この職場なら定年まで働けるのではないかと張り切っています。
・自分の年齢から10年後のことまで考えることができた
・職場の利用者層から仕事内容が把握できた
介護職員にとって、腰痛は軽視できない問題です。若い世代でも、できるだけ腰に負担がかからないような介護技術を身に付けたり、腰を守る行動を心がけて日々業務に従事されています。Bさんは、自分の年齢を考慮して、介護度の高い方の身体介護に不安を覚えました。これは、決して珍しいことではありません。しかし、要支援の方が多く利用する職場なら、身体介護に携わる場面も比較的少ないことに気づかれたようです。身体介護が少なくなれば、そのぶん他の業務の割合が増えるのは当然ですが、Bさんにとってはその仕事内容が自分に体に合っていると感じられたのかもしれませんね。
ケース3 キャリアアップを目指したいCさん
Cさんは、25歳で介護業界への転職を決意しました。介護業界の将来的な安定と、何より人の役に立てる仕事につきたかったからです。熱意に溢れるCさんは、働きながら資格をどんどん取得し、介護福祉士やケアマネジャーとして働きたいという目標があります。そのためにも、資格取得を積極的に応援してくれる職場を探すことにしました。これまでに多くの研修に参加実績のある施設を見つけ、今はコツコツと実務経験を積みながら受験要件を満たせるように日々励んでいます。
・キャリアアップの道のりを思い描けていること
・資格取得や勉強に熱心な職場が見つかったこと
多くの介護施設や事業所が、定期的に勉強や研修の機会を設けています。その頻度はマチマチで、1ヶ月に1回単位の職場もあれば、毎週何らかの勉強をしている職場もあります。もちろん、参加するかどうかは基本自由で、強制されるものではありませんが、その機会に恵まれているかどうかは問い合わせないと分からないことも多いです。
ケース4 明るく活気のある職場を見つけたDさん
介護施設に対して、暗く静かなイメージを持っていたDさん。過去に訪れた、とある施設の影響からこのようなネガティブなイメージを持ち続けていました。そのイメージから、介護の仕事に興味はあるものの、自分には合わないのではと感じ諦めていました。しかし、地域の行事に参加された近所の施設の利用者さんと職員があまりにも楽しそうで、介護業界へのイメージが変わることに。いくつか訪れた職場の中には、暗く静かな施設もありましたが、施設全体が明るくあちこちから笑い声が聞こえてくる施設も。Dさんは、あちこちの施設に出向き実際に見学をした上で、賑やかな施設への転職を決意しました。介護の仕事は大変なことも多いですが、元気な他のスタッフに助けられながら頑張っています。
・施設見学時に職員と利用者の雰囲気に着目できたこと
・介護業界の偏ったイメージをなくしたこと
介護業界へのイメージは人によりさまざまです。大変そう、給料が低そう、続かなそうなどのネガティブなイメージが、転職を躊躇させる原因になっている方もいるでしょう。1つの職場見学だけでは、分からないことがたくさんあります。Dさんのように、複数の職場を見比べることで新たな発見もあります。イメージだけで職場選びの選択肢を狭めるのではなく、分からないことは見て、聞いて、確認することが大事です。
介護業界未経験の方の転職時、よくある疑問にお答えします
さいごに、未経験から介護業界へ転職しようとする人が抱えがちな疑問にお答えしていきます。
年をとっても働き続けられる仕事?
介護現場のスタッフの年齢層は、とても幅広いです。定年まで働き続ける人も、また定年後に再就職する人もいます。夜勤業務や体力の負荷が大きい仕事に関しては、個人の状態によって難しい場面もあるかもしれませんが、職場によっては夜勤のないところもあります。また、夜勤がある職場でも希望により勤務形態が選べる可能性も十分にあります。
介護職員の仕事はキツいと聞く。自分ができるか不安
確かに、介護の仕事は楽ではありません。しかしそれは、介護の仕事に限った話ではありません。やりがいや、職場の人間関係、雰囲気、モチベーションなど、続けたいと思えるポイントは人それぞれ。実際、楽しく働いている方はたくさんいます。
給与は将来的にアップする?
介護職員の給与は低い、とよく言われます。しかし、求人票を見ると、思ったよりも低くないと感じる方も多いのではないでしょうか。介護職員の給与に関しては、国の施策として何年も前から処遇改善の取り組みが行われており、手当も豊富です。全産業の平均からすると目だつほど高いわけではありませんが、これからの待遇面の改善も期待できる仕事です。
休みはどうやって決まるの?
職場によって異なります。営業日が週5日の日中のみとなっている場合は、基本的に休業日が休みとなります。入所系の場合は24時間365日サービスを提供している施設が大半のため、シフト勤務となるのが一般的。希望休がある場合は前もって提出し、あとはシフトによって不規則な休みとなるケースが多いです。
複数の施設や事業所を抱える法人では異動がある?
多くの場合、異動はあり得ます。介護施設や事業所をもつ法人が、複数の施設・事業所を展開していることは珍しくありません。気になる方は、応募時に確認されることをおすすめします。
職場になじめるか不安、人間関係はどう?
介護現場の人間関係が、他の業種と著しく違うということはありません。一般的な職場と同様に、合うか合わないかは実際に入ってみないと分からない部分もあるでしょう。しかし、介護職員という職業柄、1人で黙々と行う仕事ではなく、チームで協力し合う必要があります。職場環境が良くなるように取り組みを行う施設・事業所は多いです。もちろん、自分から歩み寄る努力も必要になるでしょう。
介護業界への転職は未経験でも可能!自分に合った働き方と職場を見つけてみよう
今回は、介護業界への転職が未経験からでも可能なのか、についてご紹介しました。介護職員の人材確保や処遇改善は、日本の重要な課題の1つとしてニュースでもよく取り上げられています。働き方や職場の選択肢はとても豊富ですので、まずはどんな職場があるのか調べてみてはいかがでしょうか。未経験の方でも取得できる介護の資格もあります。介護という仕事の基本的な知識や技術に触れた上で、仕事としてやっていけるかどうか検討したい方は、資格の取得から目指してみても良いでしょう。