「30代未経験から介護に転職をしたい」
「30代で介護業界へ転職するメリットや成功するポイントを知りたい」
このように疑問点を抱えている人もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、介護職は30代未経験からでも転職はできます。なぜなら、介護職は慢性的に人手不足の業界であるからです。加えて、介護業界は他の業界に比べると、正規雇用で採用されることが多い業界といえます。
とはいえ、30代からの転職活動では「長期化しやすい」「収入は減ることが多い」といったデメリットがあります。年収に関しては、少しずつ上昇傾向にあるものの、他の業界と比べて年収が低いのが現状です。
この記事では、30代未経験で介護職に転職する際のメリット・デメリットや、介護職に向いている人について紹介します。転職を成功させるポイントや30代未経験におすすめの転職サイトもあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
30代未経験でも介護職に転職できる?
結論として、30代未経験でも介護職への転職は可能です。なぜなら、高齢者の増加によって介護職の需要が増えている業界にもかかわらず、3K・5Kとも呼ばれるハードな労働環境であることもあり、常に人手不足に陥っています。
介護業界の5Kとは、以下の頭文字を集めた表現です。
- きつい(肉体的に)
- きつい(精神的に)
- 危険
- 臭い・汚い
- 給料が安い
厚生労働省の調査によると、介護業界の有効求人倍率は、全職業平均である0.97倍に対し3.48倍と非常に高い状況です。これは求職者1人に対して募集している求人数が3件以上あるという結果になります。
このことから、求職者が職場を選ぶことができる業界であり、転職しやすい環境であることが理解できます。
30代が未経験で介護に転職する3つのメリット
30代が未経験で介護に転職するメリットは、以下の通りです。
- 需要がある
- 正職員として採用されやすい
- ライフプランに合わせて働ける
需要がある
介護の需要は少子高齢化にともない、今後ますます高まると予測できます。
以下の財務省統計局の「高齢者の人口」データから読み取ることができるでしょう。
年次 | 総人口(万人) | 高齢者人口(万人) | 高齢者の割合(%) |
2022 | 12,471 | 3,627 | 29.1 |
2025 | 12,254 | 3,677 | 30.0 |
2030 | 11,913 | 3,716 | 31.2 |
2035 | 11,522 | 3,782 | 32.8 |
2040 | 11,092 | 3,921 | 35.3 |
2022年をピークに総人口が緩やかに減少していくのに対し、高齢者の割合は少しずつ増えていきます。2040年になると約3人に1人が高齢者になると予測されているので、介護の需要は今後もなくなりません。
介護業界は人材不足もあり、仮に施設の経営悪化などで仕事を失っても、介護職経験があればすぐに仕事を見つけられる職種といえます。
また、介護はAIに奪われにくい仕事です。今後時代が進化し続けても人の力が必要な仕事なので、1度スキルを身につければ一生涯の職業として働けます。
正職員として採用されやすい
介護職員は、正職員として採用されやすい職種です。
介護職員の正規職員と非正規職員の割合を比較してみると、「正規職員 62.6%」「非正規職員 32.3%」というデータがあります。この結果から分かるように、介護業界は他の業界と比較しても、常勤職員の採用が多いということが理解できるでしょう。
ライフプランに合わせて働ける
介護業界は、事業所や施設によってさまざまな職種があり、勤務形態のバリエーションも豊富にあります。
たとえば、正社員としての勤務はもちろん、パートや派遣、夜勤専従など働き方の選択肢が多く、特に女性は出産や育児とも両立しやすいです。
このことから介護業界は、自身のライフプランにそって働ける環境が揃っているといえるでしょう。
30代が未経験で介護に転職する2つのデメリット
30代が未経験で介護に転職するデメリットは、以下の通りです。
- 転職活動が長期化しやすい
- 収入は減ることが多い
転職活動が長期化しやすい
30代で介護転職をすると、転職活動が長引きやすくなります。同じ事業所に複数の転職希望者が応募したとき、全員が未経験であれば「体力があり、より長期間働いてくれる可能性のある20代のほうが採用されやすい」ためです。
それらのデメリットをカバーするためには、在職中に転職活動をすることをおすすめします。なぜなら転職活動は、生活費に加えて活動に必要な経費がかかり、生活に影響を与えるためです。加えて、転職活動のための離職期間といっても、ブランクがないほうが有利といえます。
そんな、在職中の転職活動には、効率よく活動を行える「求人サイトを利用」がおすすめです。記事の後半でおすすめのサービスを紹介しますので、気になった方はぜひご覧ください。
収入は減ることが多い
30代での転職を考えると、結婚していたり、育児やマイホーム購入などでお金が必要な人が多い年代です。家庭を養うためにも、将来の資金を見据えて貯蓄を増やしたいと考える人も多いと思います。
介護業界の待遇も改善傾向にありますが、他の業界と比べてまだまだ年収が低いのが現状です。さらに、日勤のみで働くとなると夜勤手当がつかないので、高収入を望む人だと不満に感じるかもしれません。
とはいえ、入職する施設によりますが、キャリアを積んだ正職員のなかには平均年収以上を稼ぐ人もいます。将来的に年収アップをしたいなら「経験を積みつつ資格を取得し、最終的には管理職を目指す」など働きながら目標を立てていきましょう。
30代未経験で介護転職が向いている人
30代未経験で介護転職が向いているのは、以下のような人です。
- 心身ともに健康な人
- 安定した身分で働きたい人
- 収入が減っても問題ない人
- プライベートとの両立を優先したい人
- 生涯食いっぱぐれないスキルがほしい人
介護職は体力が必要な仕事なので、心身ともに健康な人が向いています。また、介護職は正職員として採用されやすい職種であることから、安定した身分で働きたい人にもおすすめな仕事です。ただし、介護業界は他の業界と比べまだまだ年収が低いのが現状なので、転職後の生活費に困らないよう貯蓄しておくことをおすすめします。
30代が未経験での介護転職を成功させる3つのポイント
30代が未経験での介護転職を成功させるポイントは、以下の3つです。
- 長く働けるかを考える
- 介護職で活かせる経験やスキルがないかを考える
- サポート付きを転職サイトを活用する
長く働けるかを考える
介護職が未経験で転職する場合、長期で働ける事業所かどうかしっかり検討しましょう。
40代以上の異業種への転職活動となると、転職活動が長引いたり収入も減ることが懸念されます。そのため、「本当に介護業界でいいのか?」「入職後に後悔しないか」を十分考えてから活動しましょう。
介護職で活かせる経験やスキルがないかを考える
介護職が未経験であっても、これまでの仕事で培ったスキルや経験が介護職で活かせる場面がないかを考えてみましょう。以下は、介護職で活かせる可能性のあるスキルと、具体的な場面をまとめました。
活かせるスキル | スキルが活かせる具体的な場面 |
コミュニケーション能力 | 利用者や家族の想いをしっかりと聞いて受け止められる |
観察力 | 利用者のささいな変化に気づける |
マネジメント能力 | (主任クラス以上)適切な人員配置を行い、施設の運営を円滑に行う |
コミュニケーション能力と観察力は、利用者をしっかりと支えるのに活かせるスキルです。また、主任クラス以上になれば、施設の運営に携わることも多いため、マネジメント能力も大切でしょう。
応募者が多くいるような人気の事業所では、書類選考に通らなければ、面接を受けられないケースもあります。今回紹介したようなスキルを、どのように活用できるかを、履歴書や職務経歴書でアピールできるように考えましょう。
サポート付きを転職サイトを活用する
転職を成功させるには、サポート付きの転職サイトを活用するのがおすすめです。アドバイザーからのサポートを受けることで、自力で活動するより成功率がアップします。
転職サイトで受けられるサポートを以下にまとめたので、ご覧ください。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接のアドバイスや面接対策
- 面接のセッティング
- 給与などの条件面の交渉
在職中でも転職サイトに登録すると、多くの求人に目を通さなくても、希望条件を事前に登録するだけでアドバイザーがあなたに合う転職先を紹介してくれます。また、履歴書、職務経歴書などの添削や面接のアドバイスのサポートがあるので、自己アピールが苦手な人も安心です。
さらに、給与などの条件交渉が苦手であれば、アドバイザーが代わりに交渉してくれます。転職の内定率が上がるだけでなく、キャリアアップの成功率もアップするので、ぜひ活用ください。
未経験で介護転職したい30代におすすめのサービス
未経験で介護転職をしたい30代におすすめな転職サイトは以下の3つです。
- カイゴジョブ
- 介護ワーカー
- マイナビ介護職
カイゴジョブ
カイゴジョブは全国で約100,000件の求人情報を掲載している業界最大級の求人サイトです。
多様な雇用形態から検索ができるため、正職員だけでなく、パートやアルバイト、派遣社員など自分のライフスタイルにあった求人を見つけることができるでしょう。また、サポートにも定評があり履歴書や職務経歴書の書き方のサポートが受けられます。
加えて、「未経験歓迎」で絞込検索ができるので、30代の未経験者でも自分に合った転職先が探しやすいです。さらに、それぞれの求人数は未経験「約30,000件」、第二新卒「約2,000件」と多いのも魅力の1つです。
メリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
求人が豊富で選び放題 丁寧にサポートしてもらえる 「未経験」で絞込検索できる | 未経験・無資格の求人が少ない 連絡がしつこい人もいる |
関連記事:カイゴジョブの評判は?メリット・デメリットやおすすめの人を紹介
介護ワーカー
介護ワーカーは介護職専門の転職サイトのなかでは、トップクラスの約93,000件の求人数です。非公開求人も豊富にあるため、自分の条件に合った求人を見つけやすくなります。
地方の求人も多く、専任エージェントからの履歴書添削や面接のアドバイスを受けられるほか、面接同行のサポートも魅力のひとつです。求人数「約33,000件」の「未経験歓迎」でキーワード検索できるので、初めての介護職でも仕事を探しやすいでしょう。
メリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
親身になってサポート 代わりに交渉してもらえる 「未経験歓迎」の求人が豊富 | キャリアアップには不向き 担当と相性があわない場合がある |
関連記事:【2023最新】介護ワーカーの評判とは?実際の口コミをもとに特徴を解説
マイナビ介護職
「マイナビ」と聞くと就職サイトが思い浮かぶ人も多いと思いますが、マイナビ介護職は転職業界で大手であるマイナビが運営する介護業界に特化した求人サイトです。
求人数が約60,000件と豊富な上、定期的に出張相談会も行っていますので、地方でも面談でサポートが受けられるメリットがあります。
「年間休日110日以上」「月収30万円以上」などのキーワード検索も可能で、より自身の希望に沿った求人を探せるでしょう。
メリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
サポートが丁寧 高給与の求人が多い 年間休日が多い求人が多い | 地方の求人が少ない 経験者や資格保持者が優遇される |
関連記事:マイナビ介護職の評判は?メリット・デメリットやおすすめの人を紹介
まとめ
本記事では、30代未経験から介護職への転職を検討している人に向けて、メリット・デメリットや転職を成功させるポイントを紹介しました。
介護職は慢性的な人材不足が懸念されている仕事であり、30代未経験でも転職は可能です。加えて、高齢化社会にともない介護の需要は今後さらに高まることから、生涯にわたって働ける「手に職」となるでしょう。
ただし、転職の軸を決めずに何となく施設選びをしてしまうと失敗に終わる可能性もあります。「本当に介護職でいいのか」などを十分に考えましょう。。
最後になりますが、30代で介護職への転職成功率をアップさせるには「サポート付きの転職サイト」の利用がおすすめです。特におすすめの介護転職サイトや派遣会社を下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね!