「ウチの介護職員、レベルが低い……」と悩んでいませんか?
介護業界に限った話ではありませんが、レベルが低い人材が職場にいると全員にマイナスの影響を与えます。
「利用者への態度の悪さ」や「チームワークのなさ」などさまざまな要因がありますが、最悪なのはハラスメントをする職員がいること。パワハラの標的にされ、あなたが体調を崩してしまうかもしれません。
とはいえ、「同じレベルの低い介護職員」にならないためにできることもあります!この記事で詳しく解説しますので、介護職員として働き始めた方はぜひ最後まで読んでみてください。
レベルが低い介護職員に見られる5つの特徴
レベルが低い介護職員に見られる特徴は、以下の5つです。
- 利用者に対する口調や態度が悪い
- 利用者の情報を把握していない
- 自信がない
- 自分勝手
- ハラスメントをする
利用者に対する口調や態度が悪い
当たり前のことですが、社会人として最低限のマナーがないと利用者に対する口調や態度が悪くなります。アットホームな環境をウリにした介護施設もありますが、利用者や家族との距離感には注意が必要です。
たとえばタメ口や命令口調で話したり、上から目線の態度でケアを行う介護職員は、利用者から嫌われやすいでしょう。さらにこのような介護職員は、利用者の家族にも同様の対応をして、不信感を持たれるかもしれません。
このように利用者のことを考えて対応することが多い介護職では、技術面はもちろん「社会人としての基本」ができているかも重要といえます。
利用者の情報を把握していない
仕事に慣れてくると、業務をおざなりに行う介護職員もいます。介護職員として利用者の情報を把握していないと、正しい介護ができません。さらに、指示された業務しか行わない介護職員は、臨機応変に対応することはできないでしょう。
たとえば、転倒注意の利用者に対し見守りしかしていないと、大きな事故につながる恐れがあります。職員自身はもちろん、介護施設の信頼も失ってしまいかねません。
とはいえ、利用者全員が自分から情報を教えてくれるわけではありません。自ら率先して利用者の情報を引き出すことも、介護士としてのレベルアップには欠かせないといえます。
自信がない
介護職員が利用者から「自信がない」と判断されたらレベルが低い職員として思われてしまいます。新人で介護のスキルや知識がないと自信が持てず不安になるかもしれません。また、仕事を覚えることができず自信が持てないケースもあるでしょう。
とはいえ、利用者や家族から「自信がない」と思われたら「この人に頼んで大丈夫かな」と不安になります。このような場合、レベルが低い介護職員と判断されてしまうおそれがあります。
自分勝手
自分が苦手な業務や嫌な業務をさけるなど「自分勝手な行動」も、レベルの低い介護職員ならではの特徴です。というのも、介護の仕事は多くの人と連携して進めるからです。
- 指示があるまで仕事しない
- 面倒な仕事は避ける
- 周囲の意見を聞かない
上記のような自分勝手な行動は、他の介護職員の負担が大きくなってしまい迷惑です。
同僚からこのような態度が繰り返されると、職場の人間関係が悪くなるのも無理はないでしょう。
ハラスメントをする
介護職においてもパワーハラスメント(パワハラ)は例外ではありません。
パワハラとは職場での地位や立場を利用して、業務としての範囲を超えた精神的・身体的苦痛を与えることです。
厚生労働省のポータルサイト「こころの耳」によりますと、以下の3つの要素をすべていたしたものをパワハラとしています。
- 職場での地位的優位性を利用している
- 業務の適正範囲を超えている
- 相手に著しい精神的苦痛を与えたり、就業環境を悪くしたりする
また、パワハラは、以下の6つのタイプに分けられます。
- 身体的な攻撃(暴行・傷害)
- 精神的な攻撃(脅迫・暴言等)
- 人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
- 過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
- 過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
- 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
このようにパワハラをする介護職員がいると、利用者からも「この施設はひどい」と判断されるでしょう。
レベルの低い介護職員が職場にいる3つのデメリット
レベルの低い介護職員が職場にいるデメリットは、以下の3つです。
- 職場環境が悪くなる
- 成長する機会を奪われる
- 退職者が増え、人手不足になる
職場環境が悪くなる
介護施設に利用者に対する態度が悪かったり、自分勝手な介護職員がいると職場全体の雰囲気が悪くなります。また、職員同士でも摩擦が起こりトラブルなどでストレスも増えるでしょう。さらにコミュニケーションを取る時間が減り、伝達ミスによるトラブルも増えることで、業務に支障がでてしまうのです。
職員の士気が下がると、トラブルが重なりさらに仕事が増えてしまい、忙しさから心の余裕がなくなって職場環境がますます悪くなる恐れがあります。
成長する機会を奪われる
レベルの低い職員がいると、トラブルを起こすなど「職員の成長する機会が奪われる」ことにつながります。
職員の退職者が増えるとお手本となる職員もいなくなり、技術や経験を盗めません。さらに、「人手不足により教わる時間がない」という状況で退職者が増えると、「教わる技術のレベルが低くなる」「そもそも教わらずに現場へ放り込まれる」といったこともあるでしょう。
その結果、介護職員としての成長する機会が奪われます。あなた自身はもちろん、施設のレベルにも大きな影響を及ぼします。
退職者が増え、人手不足になる
職場環境や業務への悪影響が続くと、働きづらい環境になってしまい退職者が増え、人手不足になる恐れがあります。
たとえば退職者が増えると残された職員で仕事を回すことになり、一人当たりの負担が増えますます転職や体調不良などで退職者が増えるでしょう。すると、より良い職場を求めて転職を希望する職員が増え、さらに施設の雰囲気が悪くなります。
職場にいるレベルの低い介護職員への3つの対処法
職場にいるレベルの低い介護職員への3つの対処法は、以下の3つです。
- 最低限の会話で済ませる
- 自分のレベルを上げることに集中する
- 施設の人以外と会う
最低限の会話で済ませる
介護職は人との交流も多い職種のため、前向きにコミュニケーションを図ろうとすることは大切ですが、レベルの低い職員とは最低限の会話で済ませましょう。
レベルの低い職員と必要以上に干渉しないことが、介護職員として自分のレベルを下げないために大切だからです。コミュニケーションを通じて書類だけではわからないことも知ることもできますが、最低限の会話で済ませた方がストレスもなく働き続けることができるでしょう。
自分のレベルを上げることに集中する
レベルの低い職員に干渉するよりも、自分のレベルを上げることに集中しましょう。介護職は、「施設を利用する人が生活できるようサポートする」のが仕事。利用者のために技術を磨き、介護職員としてのスキルを向上させた方がよいといえます。
資格を取得していないと就けない仕事のために、資格を取得するのもいいでしょう。資格を取得することでレベルが上がり、他の介護職員のサポートもできるようになると重宝されます。
自身の介護技術の向上や利用者とのコミュニケーションなど、介護職員としてのスキルアップに集中しましょう。
施設の人以外と会う
仕事は仕事と割り切って、プライベートな時間のなかで職場以外の人と会い話を聞くことも大切です。刺激を受け、仕事に対する意欲を維持しやすいからです。
たとえば「学生時代の友人」や「実習でお世話になった施設のスタッフ」などと会って話を聞くことで、ストレスも軽減されるのはもちろん、仕事で活かせるヒントを得られるでしょう。
こうして意欲的に仕事に取り組めるようになると、職場での評価も上がり、「レベルが高い介護職員」と評価される可能性が高まるといえます。
自分がレベルの低い介護職員にならないためにできる5つの対処法
自分がレベルの低い介護職員にならないためにできる対処法は、以下の5つです。
- 相手のことを思いやる
- コミュニケーションをとる
- 堂々と介護する
- 常に学び続ける
- 見切って転職活動をする
相手のことを思いやる
介護の仕事は、利用者と直接触れ合う機会が多く、相手が何を望んでいるか考えてサポートすることが重要です。そのため、相手を思いやることができる職員はレベルが高いといえます。
利用者に対し介護での接し方や話し方など、利用者のことを思いやれるようになると良い印象を与えることができるでしょう。また、利用者だけではなく介護職員でも助け合えるようになると、仕事が円滑に回り職場環境の改善にもつながります。
また、利用者とその家族はもちろん、上司や同僚も思いやりましょう。
コミュニケーションをとる
介護の仕事は、利用者と触れ合いながら利用者の役に立つ仕事です。利用者と会話し向き合うことで、より適切なサポートができるようになります。その結果、利用者や利用者の家族から「ありがとう」と直接感謝される機会も多く、やりがいを感じながら働くことができるでしょう。
また利用者とのコミュニケーションをとることで、利用者から感謝される機会も増えるため、自分の仕事に自信を持てるようになります。
堂々と介護する
新人のうちは、介護のスキルや知識に自信が持てず不安になるかもしれません。しかし、利用者の前では堂々とした態度で介護に取り組みましょう。自信がなさそうな人よりも、堂々としている人のほうが「介護を任せられる」という安心感につながります。
介護職員に自信がないと「この人で大丈夫なのかな」と、利用者に不安を与えてしまいます。特に初対面で信頼関係を築けていないときこそ堂々とした方がよいでしょう。
介護職員として自信をつけるには、「できること」や「得意な仕事」を頭に思い浮かべ整理するのがおすすめです。仕事が上達すれば、さらに自信をつけることで堂々と介護に取り組めるようになります。
常に学び続ける
レベルの低い介護職員にならないためにも、介護の仕事そのものやスキルを学び続けることが大切です。職種によっては実務経験や資格が必要であったり、施設によっては仕事内容も変わったりするからです。
介護職として幅を広げるためにも、「実務者研修」や「介護福祉士」などの資格を取得しましょう。
見切って転職活動をする
職場環境や業務への悪影響が続くと、働きづらい環境になり介護職員としても成長できない状況におちいるかもしれません。このような場合、我慢しないで転職活動をすることをおすすめします。職場環境の悪いなかで我慢し続けると、体調を崩す可能性もあるので、転職活動の選択肢があることを忘れないでほしいです。
日本の転職活動では「勤続年数」が重視されます。そのため、できれば2~3年は在籍することをおすすめします。
ただし、職場でパワハラなどを受け体調を崩しそうな場合は、すぐにでも転職しましょう。
まとめ
この記事では、レベルの低い介護職員の特徴や職場に与える影響などを解説してきました。
また、周囲にそのような介護職員がいる場合、早めの対策とって職場環境が悪化しないよう個人を含め施設全体で改善していく必要があります。
それでも改善が見込めない場合は、自分にとって働きやすい環境の整った施設へ転職を検討することがおすすめです。
今回の記事を参考に、レベルが低い介護職員の特徴を知って自分の働き方の参考にしてください。
また介護職で働きたい場合は、介護職として数年経験を積んでいるなら転職サイトに登録して、希望条件に近い職場への転職を検討しましょう。関連記事を参考にしてください。