- 介護職に就職したいけどピアスはつけてもいいのかな
- 介護の現場にも慣れてきたし、少しはオシャレしても大丈夫かな?
もしかしたら、このように考えて迷っている方がいるかもしれません。
介護の現場では、さまざまな規則を守る必要があります。
ピアスや身だしなみについても例外ではなく、ルールを守らなければ業務に支障をきたしたり、介護サービスの利用者さまに迷惑をかけてしまうでしょう。
この記事では、介護職のピアスや身だしなみのあり方について詳しく解説していきます。この記事を読むことで介護職のファッションについての常識や考え方がわかります。
【結論】介護職はほとんどがピアスNGとしている
介護のお仕事をする場合、ピアスの着用は認められないことがほとんどで、施設によっては服務規律で禁止されています。
なかにはピアスOKの職場もありますが、かなり少数派です。ピアスの使用についてハッキリと認められていない限りは、ピアスをつけていくのは控えたほうがよいでしょう。
介護職のピアスがNGの理由5選
ピアスの着用が認められない主な理由として以下が挙げられます。
- 自分のケガにつながる
- 利用者のケガにつながる
- ピアスを落としてしまう恐れがある
- 細菌感染の恐れがある
- 利用者とその家族からの印象があまりよくない
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
自分のケガにつながる
ピアスをつけて業務を行うと、着用者がケガをする可能性があります。
なぜなら、介護している最中に介護サービスの利用者さまが、誤ってピアスを引っ張ってしまったり意図せずひっかけてしまうケースがあるためです。
特に認知症の利用者さまを介護する際は危険性が高く、チェーンピアスやフープピアスなど大きくて目立つピアスをつけていると、いつ事故が起こっても不思議ではありません。
ピアスが無理に引っ張られると、ピアスホールが広がってしまったり最悪の場合耳が裂けてしまうことも考えられます。
このようにピアスの着用は自分自身のケガにつながる行為です。
利用者のケガにつながる
介護者がピアスをつけていると、介護サービスの利用者さまにケガをさせてしまう恐れがあります。
業務中には、たとえば以下の場面で利用者さまの体に触れたり密着する場面があります。
- 歩行の補助
- 排泄の補助
- 車イスからベッドへの移動
利用者さまの体が近くにある場合にピアスが触れてしまい、尖っている部分で傷つけてしまったり、金属に反応してアレルギー症状が出る場合があります。
お年寄りの肌は弱っていることもあるので、ケガにつながりやすいです。
ピアスを落としてしまう恐れがある
介護業務中にピアスを落としてしまうと、思わぬ事故につながります。
たとえば、ワンポイントピアスやフックピアスを床に落としてしまうと、介護サービスの利用者さまが尖った部分を踏んでしまいケガをするかもしれません。
また万が一、何かの拍子にキャッチがはずれ利用者さまの食事のなかにピアスが入ってしまえば、誤飲につながり大きなトラブルになります。
認知症を持つ利用者さまであれば、落ちていたピアスを間違えて自ら飲み込んでしまうかもしれません。
そのため介護施設でピアスをなくしたとき、場合によっては見つかるまで探し続けなければならず、業務に支障が出る可能性もあるでしょう。
ピアスの落下や紛失には、意外に多くの危険が潜んでいます。
細菌感染の恐れがある
ピアスを開けて間もない時期は、ピアスホールが膿んでいる場合があり、細菌感染の原因になります。
ピアスを着用するには体に穴を開けなければなりません。
穴を開けて1ヶ月程度経過すれば穴の部分が皮膚で覆われた状態になり、ピアスホールが完成しますが、それまでは出血したり細菌が入って化膿しやすい状態になっています。
仮に、化膿した部分を手で触れた状態のまま消毒せずに介護を行った場合、介護サービスの利用者さまに細菌が感染してしまうかもしれません。
ピアスホールを開けなければ、細菌感染を防げます。
利用者とその家族からの印象があまり良くない
介護サービス利用者さまやそのご家族には、ピアスの着用によい印象を抱かない方が一定数いらっしゃいます。
ご年配の方のなかには、体に穴を開けることに抵抗があったり、ピアスに対して入れ墨のような威圧感を感じる方もいます。
介護サービスは対人の仕事であるため、印象面は非常に重要です。
最近はピアスに対して寛容な方も増えていますが、不快に思う方がいることも事実です。
介護職の人がピアスを開けたいときの対処法3選
介護職でピアスを開けるのはおすすめできませんが、それでもピアスをしたいという方に向けて以下の対処法をご紹介いたします。
- 透明ピアスを活用する
- 休日のみピアスをつける
- ピアスOKの会社を見つける
それぞれの対処法について詳しく見ていきましょう。
透明ピアスを活用する
透明ピアスとは文字通り透明な素材で作られたピアスです。
目立ちにくいため、着用していても気付かれにくく、ピアスに対して抵抗がある方からも悪い印象を持たれずに済みます。
ただし、ピアスを落としてしまった場合は見つけにくいため、キャッチが外れにくいものを探しましょう。
休日のみピアスをつける
職場でのピアスの使用は我慢して、休日につけて楽しみましょう。
介護の現場であれば、さまざまな観点から問題視されるピアスも、プライベートな時間に楽しむなら問題ありません。
ただピアスを開けて間もないうちは細菌感染の原因になるため、傷口を衛生的に保つとともに仕事中はできるだけピアスの穴に触れないようにしましょう。
ピアスOKの会社を見つける
どうしてもピアスをつけて仕事がしたい場合は、ピアスOKの職場を見つけましょう。
基本的にピアスは禁止されている場合が多いですが、なかにはピアスに対して寛容な職場もあります。
ただ、かなり数が少ないため、なかなか見つからない点には注意が必要です。
介護職でピアスに関するよくある疑問
以下、介護職のファッションや身だしなみについてのよくある疑問です。
- ネイルはできる?
- アクセサリーはつけてもよい?
- 髪形・髪色は自由?
それぞれの疑問について詳しく回答していきます。
ネイルはできる?
ネイルは基本的にNGです。以下の2つが主な理由になります。
- 介護サービスの利用者さまを傷つける
- 爪がのびた状態だと不衛生
ネイルを施していると爪が長くなりがちです。長い爪で介護業務を行うと利用者さまをひっかいてしまったり、爪がはがれたりして危険です。
また爪にはさまざまな菌が付着しているので、衛生面からも好ましくありません。
ネイルをするのはできるだけ避けましょう。
アクセサリーはつけても良い?
時計やネックレスなどのアクセサリーは認められないことが多いです。
やはりアクセサリー類の着用もピアスやネイルと同様に、介護サービスの利用者さまを傷つけてしまったり、作業の邪魔になったりして業務に支障をきたす恐れがあります。
そのため基本的にはアクセサリーを外した状態での業務遂行が必要です。ただし、結婚指輪については認められている場合が多いです。
髪型・髪色は自由?
髪形や髪色については、寛容な職場が増えています。
近年は髪を染める行為が当たり前になり、介護サービスの利用者さまも徐々に抵抗を感じなくなっているためです。
清潔感のある髪形や髪色であれば問題になることは少ないでしょう。
ただし、あまりに奇抜で利用者さまに不快感を与えるスタイルはNGです。
できれば黒や茶色などのオーソドックスな髪色で、短髪やショートヘアなど短めの落ち着いた髪形が好ましいでしょう。
まとめ
介護職に就く場合、ピアスは基本的にNGです。
ピアスだけではなく、ネイルやアクセサリーも同様に禁止されている場合が多くなります。理由はひとえに介護を受けるお年寄りにとって危険だったり不要だったりするためです。
介護の現場ではお年寄りがお客さまです。介護職に就く方は、お客さまであるお年寄りが満足できる安心安全なサービスの提供を心がける必要があります。
介護サービス利用者さまの心身を健康に保つために最善の選択をするならば、ピアスは必要ありません。できるだけ着用を控えましょう。